アポカリプス
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ルズの人達はなのはが元管理局員だって知ってるの? 知らないなら別に良いんだけど、もし知ってた場合は何というか……少し言い難いんだけど……」
「今回の戦争の恨みとかが向けられかねへんな。フェイトちゃんが今懸念しとるように、私ら管理局側の人間はこの世界では全く歓迎されてへん。むしろ敵意が燻っとるから、下手すればこの戦争自体が全部管理局の自作自演って見られる可能性もあるもんな」
「それがね、ジョナサン……この国の近衛隊長曰く、実はウルズ国民全員、なのはが元々管理局の魔導師だって気付いてるらしいんだ」
「えぇっ!? それ本当なの、ジャンゴさん!?」
「うん。だけど彼らはなのはを恨んだりなんかしていない。むしろ管理局に追い詰められている境遇がフェンサリルの状況と似てたから、仲間意識に近い感情を持っている。それに……覚えてる? ここに来てすぐに塞がれてた水源を復活させたこと……この国の危機を救ってくれた恩を彼らは忘れていない。だからなのはの優しい人柄もあるけど、アウターヘブン社側にいるのも何か事情があるって察していたんだ。つまり……ウルズはなのはを信じて受け入れたんだよ」
ジャンゴの口から聞かされた事実に、なのはは胸の奥から溢れんばかりの嬉しさが湧き上がってきていた。皆が生き残るために英雄度を稼ぐ……そういう魂胆もあったが、純粋な人助けによる感謝がこれほど大きな喜びを与えてくれるものだと、今になって改めて知ることができたのだ。
「以前、マザーベースでアギトが言ってたね。事件を解決した事で救われた人も、直接見たり会ってないだけでいっぱいいるって。やっとその事が心から理解できたよ……誰かに信じてくれるのって、こんなに嬉しいんだね」
誇らしげにそう呟くと、意を決したようになのはは宣言した。
「決めた。私はこのフェンサリルのゴタゴタが全部片付くまで、アウターヘブン社側に付くよ。本来なら私の正体を知った時点で牢屋に入れられても全然おかしくなかったのに、その上で私の事を信じてくれたウルズの人達の気持ちに報いたいんだ。だから皆には悪いけど……まだしばらくは管理局に戻らない事にするよ」
「気にせんでもええで、今のなのはちゃんならそう言うと思っとったからな。なにせつい最近まで自分や仲間の命を脅かしてた組織に戻るとか、普通に考えて躊躇とか抵抗はあって当然や。むしろ戻ろうとする意思があるだけありがたいもんやろ。せやからここはその気持ちに免じて、なのはちゃんはアウターヘブン社に身を預けたままって扱いにしとくで」
「まだ戻ってきてくれないのは残念だけど、なのはが決めた事なら私もとやかく言わないよ。その間に私達で、なのはがいつでも戻って来られるように管理局の内情をどうにかしておくし、それに……私も個人的なケジメを付けたいから」
「ビ
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