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リリなのinボクらの太陽サーガ
アポカリプス
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だけかもしれないけど、エナジーを使う感覚と魔力を使う感覚は案外似ている。だから太陽チャージやエンチャント魔法を使ってる時の感覚を、自分なりに流用してるんだ」

「感覚の流用……中々悪くない手法だと思う。ジャンゴさんが身体強化や武装強化の魔法を使用した際、魔力操作がやけに上手く感じたのはそれが理由だったんだね。という事はジャンゴさんって、実はなのはみたいな魔力集束が出来たりする?」

「出来るかと訊かれたら出来るけど、使えるかと訊かれたら使えないって答える事になる。多分言ってる意味がわからないと思うから、とりあえず見てみて」

見せた方が早いと言わんばかりに、ジャンゴはソードに魔力を集める。すると次第に輝きを増していくが、マキナは「ん?」と何かに気付く。

「集められた魔力が片っ端から、剣に染み込んでる……というか、宿ってる?」

「集束自体は出来てるけど、魔力がデバイスの外じゃなくて中に集められてる。これだと魔力の濃縮度が上がって通常より威力を高くできるけど、その分デバイスに相当な負担をかける事になるわ。なのはちゃんの場合……というより本来の砲撃魔導師は集束点が外だし、自分とデバイスで負担を半々にしてたけど、ジャンゴさんの場合は全ての負担がデバイスにかかる訳だから、たった一回でもここから集めた魔力を全部放てば、身体は何とも無くてもその瞬間、間違いなくこの剣が砕け散るわ」

「いくら攻撃力が高くても、戦闘中に武器を失うのは流石にマズいな。一応私も無手でそれなりに戦えはするが、やはり得物が無いと本領が発揮できなくなってしまう。戦場でそれはやはり致命的だろう」

「そう考えた僕は普通のデバイスを一発ごとに使い捨てにすれば使えるかもと思って、これまでの依頼で捕虜にした局員から奪ったデバイスで試してみたんだ。すると……どれも集める段階で壊れた」

「あれま、管理局製の量産品ではジャンゴさんの集束に耐え切れないのか。ブレードオブソルは元々頑丈かつ名剣だったから一発分耐えられるけど、その代わり使うと壊れるんじゃ集束魔法なんて到底使う訳にはいかないか……」

「でしょ? だから魔力集束は出来るけど使えないって言ったんだ」

「だったら高町みたく集束点を外には出来ないのか?」

「試してみたけど出来なかった。僕が魔力をチャージしたら、必ず武器の中に集まるんだ。一応武装強化の効果を上げられるから、全くの無駄って訳じゃないんだけど……」

「普通に強化魔法を使った方が消費も少なくて済むし、効果も高いというね……。ただね、発想をひっくり返すとわかるけど、恐ろしい程頑丈な武器さえあれば、この短所は一瞬で長所へ早変わりするよ。なにせ身体に負担をかけない訳だから、何度使っても疲れない……即ち集めて使う、集めて使うを好きなだけ繰り返せるんだ。
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