アポカリプス
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ローンからまた新たなクローンを……なんて蠱毒みたいな手法はしても無駄だって証明されたわけだ。次に“アンデッドからクローンは作れない”。要するにグールやイモータルのクローンを作ることはできないってわけ。まぁ、普通のクローンに暗黒物質を注いでアンデッドを増やすって手法もあるにはあるけど……稀に変異体が発生する事もあるから、どちらにせよ安定した生成は出来ないね。それと……次の奴はデリケートな問題だから、とりあえず順番に話していくね。ちょっと古い資料だけど、“エナジー能力を持つクローンの生成実験”なんてものがあったんだ」
「それって……どういう内容なの?」
「文字通り、エナジーが使えるクローンを生み出そうとした実験だ。サバタ様やジャンゴさん、サン・ミゲルの人達や向こうにいるシャロンと、行方不明のエレンさんを除き、次元世界でエナジーが使えるのは、私、シュテル、レヴィ、王様、ユーリ、なのは、フェイト、アリシア、すずかの計9人。このうち地球にいるすずかと、個人の戦闘能力は無いにも等しいアリシアは除外するとして、基本的に私達7人のみが通常、次元世界に現れたアンデッドを倒せる存在となる。この広い次元世界でどこにでも出現するアンデッドに、この人数で対処しきれるかと言われれば、管理局にしてみれば当然不安を覚えるだろう。だからこの実験がある事自体は想定できたんだけど……」
「だけど……?」
「なんていうか……ほら? 実験の遺伝子を確保しようにも私は次元世界中を旅してたし、マテリアルズに手を出したら制裁を受けるのは目に見えてるし、アリシアは精霊で既に違う存在だし、すずかは地球から出ない上に手練れの護衛もいるし、フェイトもさっきの資料を見るにクローンからクローンを作る意味が無いって判明した。だから結果的に対象は絞られて……」
「実験にはなのはの遺伝子が使われた……?」
「資料にはそう書いてある。また、基礎人格と記憶の転写もリンカーコアのコピーも成功、見た目も内面もほぼ完璧に同じ人間を作り上げたらしい。しかし生成に使った技術が未完成のプロジェクトFATEだから、例に漏れずそのクローンも身体に欠損が生じた。ここからが問題というか……すごく重要な内容になる。フェイトもそうだが、なのはは特に心して聞いて。その欠損の場所は………………左腕だったんだ」
『ッ!?』
思わず全員なのはを、具体的にはなのはの左腕の義手を凝視してしまう。なのはも自分の左腕を見つめ、そしてまさかと言わんばかりの表情を浮かべた。その時、
「フフ、驚いているようだね……」
皆が動揺している最中に突然聞こえてきた声に、ジャンゴとマキナはハッとして振り向く。なぜならそれは聞き覚えのある声……地球で戦ったイモータルの声だったからだ。
「久しぶりだね、太陽の戦士、闇の書
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