暁 〜小説投稿サイト〜
ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十六話 宇宙艦隊副司令長官を代行することになりました!!
[9/12]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
者たちはこの報を聞くと安堵のと息を吐いたのだった。
この会議の席上、第十三艦隊司令官であるクリスティーネ・フォン・エルク・ヴィトゲンシュティン中将は会議中何も発言せず、皆の発言にかすかにうなずいたり、眉を顰めたりしている程度だった。彼女は新参であり、若い。艦隊司令官とはいえその発言には重みがない。席上は黙るに越したことはないのだと彼女は自身に言い聞かせていた。
だが、彼女が何も考えていないわけではなかった証拠に、そのすらっとした長身を第一戦略課に向けたのは会議が散開してすぐの事だった。
「シャロン少将にお目にかかりたいのだけれど。」
突如現れた正規艦隊司令官に驚いたスタッフたちは慌ててシャロン少将に電話をかける羽目になった。ほどなくしてシャロンからOKの返事を聞いたスタッフたちは安堵の色を顔に浮かべた。シャロンは上官を上官とも思わず、場合によっては居留守をつかったり、他の上級将官との会議を口実に断ったりすることがあったのである。
「ご案内いたします。」
ウィトゲンシュティン中将が足を踏み入れると、シャロンはデスクから立ち上がって出迎えた。
「失礼するわ。」
ウィトゲンシュティン中将が軽く断りを入れる。あまり穏やかとは言えない声だったが、シャロンは微笑をもって出迎えた。
「突然の来訪、どういうわけでしょうか?」
「単刀直入に質問するわよ。例の自由惑星同盟領内に帝国軍を引きずり込んで始末する作戦、あなたが立てたのでしょう?『イーリス作戦』とかなんとか自分の性をご丁寧につけているようだけれど。」
「その通りですわ。」
「そう・・・・。」
シャロンのあっさりとした回答に接したウィトゲンシュティン中将が唇をかんでいる。
「何かお気に召しませんでしたか?」
シャロンの言葉は相手方に対する気づかいというよりも、表層の岩盤を爆破して本心をさらけ出させようという誘いに近かった。ウィトゲンシュティン中将はその言葉に触発されたらしい。きっと端正な顔を上げてシャロンを真正面から見た。
「気に入らないと言ったら?」
挑むような口ぶりだった。
「それが何か?と申し上げるだけですわ。」
ウィトゲンシュティン中将が一瞬言葉を詰まらせるのをシャロンは面白そうに見つめつつ、言葉をつぎ足した。
「こう申し上げてはお気に障るかもしれませんが、この作戦は効率的且つ単純明快、さらに犠牲を少なくできるものです。三拍子そろったところにもう二つほど付け加えれば、帝国領内に進攻するほどに補給の心配をする必要性もない事、さらにここが重要なポイントですが、私たちが熟知している地理の中で戦うことができるという事です。理想論ここに極まれり、ですわ。その後で戦力を失って壊滅状態の帝国軍に対しては文字通り『煮て食おうが焼いて食おうが自由。』という状況になると思いますけれど。」
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ