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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第241話 不穏な影
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そして、戦闘が終わる度にハイタッチ。
これで4度目で、本当に楽しそうだった。最初の方こそ、アスナもレイナもややぎこちなかったものの、直ぐに打ち解ける。……勿論、リュウキも同様だった。
「あのー、やっぱり、なんだかわたしたち、本当に必要だったのかなあ、って思っちゃうかな? あなたたちを手助けできる余地なんて、殆ど無いような気がするんだけど……」
敵影もなく、安全を確認した所で、アスナは不意にシウネーにそう呟いた。
それを聞いたシウネーは、眼を丸くさせて大きくかぶりを振る。
「いえ、とんでもない。アスナさんやリュウキさんの指示、レイナさんの補助があってこそですよ。先ほども見たと思いますが、ユウキはとても好奇心旺盛さんで、これまでは、トラップは全部引っかかっていたんですが、全くかかりませんでしたし、戦闘回数自体もすごく少なくすみました。前の2回は、遭遇する敵は全部正面から戦ったので、ボス部屋にたどり着くころには随分消耗しちゃって……」
「ええっ、そ、それはそれで凄いと思うよ……。ここ、
湧出
(
PoP
)
地点
(
ポイント
)
も沢山あったし」
「ええ。暫く戦ってみて、敵が減らないなぁ、と思ったら、そうだった。と言うパターンが多かったですね」
「そうだね。流石に無限に、って思える程の数だったから、無傷でってわけにはいかなくて……」
シウネーとラン、そのにこやかな笑みを見て、正直に言えば腕が凄いのか、どこか天然が入っているのが凄いのか、判らなくなってきてしまったアスナとレイナ。
「ん。でもシウネーやランの2人が云わばこのパーティーの司令塔、のようなものだろう? 先ほどの攻防を見てもよく分かったが、御しきれなかったのか?」
「え、ええっと……」
「うーん、それを言われたら……あはは」
2人は見合わせながら笑っていた。
その笑みの先には、またまたモンスターを退治して、笑顔でハイタッチを交わしているユウキ達が見える。元気いっぱい過ぎる天真爛漫な少女の戦いを止める術が無かった、と言う事だろうか。
「……成る程な」
「あははっ! うん、納得だねー」
「凄く判りやすいよ」
こちらも言葉を交わした訳でもないというのに、見事なアイコンタクト、意思疎通である。
伝わったのがうれしかったのか、或いはちょっと照れてしまったのか、若しくはその両方か。……仄かに表情を赤く染めて、ランはただただ笑っていた。
のどかに、楽しくボス部屋まで。ボス戦に臨める、と思っていた。
だけど、リュウキの言葉で一気に気が引き締まった。
「……ユウキ、待て。止まれ」
静かだが、低く重い声。
「………ジュンとノリも、そのままで」
今の今まで無かった物だった為か、前衛にいたユウキを含めた
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