第20話
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「そうじゃないよ。日奈森さんは??の髪飾りなんだ。日奈森さんには自分らしさを大事にしなさいって言われたから。」
すると、いずみは日奈森さんとの過去について語り始めた。
「私、前まで自分が機械いじりが好きなのって、女の子らく無くって変じゃないかなって思ってたの。でも、そんな風に悩んでいた時に日奈森さんが言ってくれたんだ。」
『別にいいじゃん。機械が好きって言うのがあなたらしさなんじゃん。少なくとも、あたしはそれを変だなんて思わないよ。』
「だから、大切にして行く事に決めたんだ。私らしさを。」
「自分らしさ・・・」
いずみの言葉で私にある疑問が浮かび上がった。私らしさって何だろうって。私と“ミチル”はどんな所が違うんだろうって。
「どうしたの、かずみちゃん?」
「な、何でも無いよ。」
そして、昼休み。私は司さんに呼び出されて理事長室に来ていた。
「司さん。何の用ですか?」
「かずみちゃんにこれを渡したくてね。」
そう言うと、司さんは一枚の紙を渡して来た。
「入部届け?」
「そう。自分の名前と入りたい部活の名前を書いて提出すればいいから。」
「いや、それは分かっていますけど、何で?」
「そうだね。君に学園生活を満喫して貰いたいって言うのもあるけど、君を守る為でもあるね。」
「私を守る為、ですか?」
「そう。君を狙う“お友達”はまだ君の事を諦めていないだろうからね。でも、生徒会の皆は生徒会の活動が、相馬君は部活がある。君が帰宅部だと1人で帰らなきゃならなくなる。かと言って彼らの活動が終わるのを待つのは時間の無駄だ。だから、その時間を有効に使う為に部活に入るのはどうだい?」
「ええと・・・とりあえず、考えてみます。」
「おかえり、かずみちゃん。」
「理事長の用事って何だったの?」
入部届けを受け取った私が教室に戻ると、いずみと一香が話しかけて来た。
「大した用じゃ無かったよ。ただ、これを貰っただけ。」
「それって、入部届けだよね?」
「うん。でも、どこの部活に入るかはまだ決めて無いんだけど。そう言えば二人は部活に入ってるの?」
「ええ。私は空手部に入ってるわ。」
一香が自慢げに言った。
「空手!?そうなの!?」
「ええ。まだまだ未熟だけど、これから強くなって行くわ。」
「うん、頑張ってね。それで、いずみは何部に入ってるの?」
「私はロボットクラブと料理部を兼部しているんだ。」
「料理部?ロボットクラブは分かるけど、何で?」
「私、やっぱり機械は好きなんだけど、女の子らしい事も上手くなりたくて。」
「そうなんだ。私は部活でやりたい事なんて思
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