宇宙戦艦ヤマト2199 元爆撃機乗りの副長 2
[10/13]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
中央作戦室から皆が出ていく中、南部君がオレの方にやってくる。
「あの、副長、少し時間を頂いてもよろしいですか?」
「構わないよ。場所は変えたほうが良いか?」
「いえ、大丈夫です。その、発進の時は焦って色々と酷いことを言ってしまい、本当に申し訳ありませんでした!!」
そう言って頭を下げる南部君の肩を軽く叩いてやる。
「気にするな。前歴を見たが制服組、司令室付きで実践は初めてだったんだろう?」
「は、はい」
「初めての実践があれじゃあ、焦る気持ちも分かる。皆内心では焦っていたはずだ。南部君が口に出さなければ古代君辺りが代わりに口を出していたはずだ。これから成長する機会はいくらでもある。落ち着いて足場を固めて一歩ずつ歩いていけばいい」
「はい!!」
「うむ、それじゃあ主砲の収束の件、頑張ってくれ」
「はい、失礼します!!」
駆け出していく南部君を見送り、艦橋に上がる。他のセクションのリーダー達は各部署に分かれたままなのだろう。オレが一番乗りで帰ってきたようだ。まずは艦長に今度の予定の最終確認を取らなければな。
「艦長、ブリーフィングが終了しました。火星到着予定は0145、各種点検・再調整を行い0600より慣熟訓練、その後0800よりワープの実験を行いたいと思います。なお、不測の事態に備えて、0550には総員船外服を着用します」
「慣熟訓練か」
「ぶっつけ本番は発進の時だけで十分です。主砲や防壁も完璧とは言えませんでした。実践が初めての者も多いので生存率を高めるためにはこの6時間は重要なものであると考えています」
「分かった、許可しよう」
「ありがとうございます。ワープ実験では当初のプランでは天王星までの予定でしたが、出航前に物資の積み込み状況を見たところ、地球での物資の不足から装甲材やエンジン周りのパーツの数が少ないと感じましたので土星の衛星のひとつであるエンケラドゥスの採掘基地の在庫を回収しようと思います。そのため、ワープで火星から木星へと向かい、その後通常航行でエンケラドゥスへと向かいます。当初のプラントとはプラス2日となりますが、こちらも任務の達成率を考えると許容範囲内と考えられます」
「うむ、たしかにこの任務は急がなければならないが途中で倒れることも許されないからな」
「はい、それにこういうものは多いほうがクルーの精神にも安心をもたらすことが出来ますから」
「そうだな。その後は?」
「冥王星に向かい、ガミラスの前線基地を壊滅させるメ2号作戦を開始します。我々は急がなければなりませんが、地球を敵がいつでも狙える状況にする訳にはいきません。地球艦隊は既に壊滅状態ですから」
「それだけか?」
「多少の私怨もありますが、大局的
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ