20部分:第十九話
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第十九話
第十九話 敵機襲来
見ればオーストラリアからの迎撃であった。それなりの数がある。
「博士、まさか」
「迎撃せんでどうする?」
博士は当然のように言う。
「敵が前から来ておるのに」
「撃墜したら国際問題ですよ」
「目の前の敵は誰であろうと潰す」
本当に相変わらずであった。
「それだけじゃ」
「わかりました。じゃあ私は何も知りません」
小田切君は隠れることにした。
「もう好きにして下さい」
「わしが愛するのは自由じゃ」
正しくは我儘勝手と言う。
「それを邪魔する者は蹴散らすのみ!行けカイザージョー!」
博士は高らかに叫ぶ。
「我が敵を滅せよ!行けっ!」
「マッ!」
「何かこのロボットどんどん得体が知れなくなってきたな」
小田切君の声もよそに。カイザージョーは攻撃を開始した。
腕からミサイル、高圧電流、あげくの果てには衝撃波まで繰り出す。
「よいか、人だけは殺すな!」
博士は命令する。それを聞いて小田切君はこの博士も少しはまともなのかなと思った。だがこれはとんでもない勘違いであった。
「人は捕虜じゃ!そして人体実験に使う!」
「ちょっと博士!」
やはりそんなところであった。
「それやったらまずいですよ!」
「まずくはない!全ては科学の為!」
博士の耳には入りはしない。
「医学にも化学にも使えるぞ!」
「貴方は東○の特撮もののマッドサイエンティストですか!」
「あれは・・・・・・いいものじゃ!」
何と博士の憧れはそちらであった。
「わしもああしたふうになってみたいのう」
「もうなってますよ」
「じゃあさらに上を目指すぞ」
「・・・・・・はあ」
その為の努力は惜しまない。悪いことは重なるものでこの博士は努力家でもあったのだ。
「してだ」
「どうやって捕虜にするんですか?」
「空間を転移させる」
あっさりととんでもないことを言う。
「一時異空間へ隔離してな。それで」
「日本に連れて行くんですか」
「どうじゃ。これならよいじゃろ」
「けれど日本に帰れるんですか?」
そもそもそれすら疑問である。日本から追い出され南極に隔離されたのだから。
「安心せい。強行突破じゃ」
「左様で」
「いざとなったら首相官邸を爆破してな」
「だからそういうことは」
「ああ、そこの変なロボット」
「!?」
いきなり日本語で呼び掛けが来た。
「止まりなさい、さもないと」
「何で日本語が」
「どうやらもう到着したようじゃな」
「そういえばマッハ幾らで飛んでたんだっけ、これ」
その通りであった。もう到着していた。
「で、どうします?博士」
「さて」
これはこれで騒動のはじまりであっ
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