暁 〜小説投稿サイト〜
遊戯王ARC―V 〜二色の眼と焔の武装〜
第1章 スタンダード次元篇
ペンデュラム召喚
第1話 烈火の一撃!! 焔の武装龍使い「焔龍牙」
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「──ここは??????どこだ?」

 澄み渡る快晴の大空。整備されたアスファルトに大きな建造物が建ち並ぶ街。その街の一角にある公園と(おぼ)しき場所で、一人の青年がそうこぼした。
 青年の出で立ちは、炎のような模様のある赤のインナーの上に黒のロングコートを着ており、右手には黒のオープンフィンガーグローブと手首に炎のような模様のある赤のリストバンドを着用していた。

(いや??????それ以前に??????俺は誰だ?)

 青年はなぜか、過去の記憶をなくしていた。

(名前は??????覚えてるな)

 青年の名前は焔龍牙。
 龍牙はいま現在で覚えていることを把握する。
 龍牙が覚えているのは、自分の名前、性格、一般的な知識。そして──。
 龍牙は自身のベルトに付けられているケースのようなものに視線を向ける。
 ケースを開き、中に入っていたものを手に取る。それは、カードゲーム──デュエルモンスターズのデッキだった。
 龍牙はデュエルモンスターズの深い知識と自分がデュエリストであることも覚えていた。

「それ以外はさっぱりか??????ま、デュエルではよくあることか」

 あろうことか、龍牙は現状の問題をその一言で済ませてしまった。

「デュエルに関わっていれば、記憶喪失になることもあるよな」

 そんなことがあるはずない。デュエルモンスターズはただのカードゲームなのだから。
 だが、龍牙にとって、デュエルではそういうこともあるという認識だった。

「とりあえず、どっか行くか」

 龍牙はカードをデッキケースにしまい、その場から当てもなく移動を開始するのだった。


―○●○―


「う〜ん」

 街の中を歩きながら、龍牙は街の全貌を眺める。街の中を探索するうちに、この街の名前が舞網市というところで、デュエルモンスターズが盛んな街である。あっちこっちにデュエルモンスターズ絡みの看板があった。特に、デュエル塾の告知と入塾者希望のものが多かった。
 デュエル塾というのは、文字通り、デュエルを学ぶ塾だ。また、その塾ならではのデュエルスタイルも学ぶようだ。そのデュエル塾でひときわ目立っていたのは、LDSという塾だった。なにせ、その塾が街のどこのいても見えるぐらいの高いビルな上、巨大なディスプレイで大々的に宣伝と入塾者希望をしているのだから。どうやら、この街一番のデュエル塾みたいだ。

(やっぱ──ここは()()()()()()()()()()じゃねえな)

 龍牙は唐突にそう思った。
 まるで、自分がこの世界とは別の世界──異世界から来たかのような言い分だ。
 記憶がないため、確証はできないが、なぜか龍牙にはそう思えた
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