第三章 エリュシオンの織姫
第6話 過ち
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LIQUEUR! A! P! SHERRY!? COCKTAIL! LIQUEUR! A! P!』
「独りでは届かなかった力。それを、ありったけ叩きつけるッ!」
そして、電子音声と共に。彼はタクトを振る指揮者のように滑らかな動きで、左手の人差し指と中指で「a」の字を描くと――最後に、その指先を顔の正面に立てた。
「変身ッ!」
その直後。サダトはベルトのレバーを倒し、ワインボトルから迸る黄色のエネルギーラインを、漆黒の外骨格に循環させていく。
さらに彼の両腕には、「7.7mm機銃」が装着された。高速戦艦「比叡」の武装の一部である。
(比叡……鎮守府の皆。一緒に戦ってくれ!)
『HIEI! WE'RE GONNA KILL THIS!!』
やがて変身シークエンスの完了を告げる音声が、曇り空の彼方へ鳴り響く。白マフラーを靡かせ戦場に君臨する、本来の「APソルジャー」ではあり得ない形状に……羽柴は口元を不敵に緩めた。
『シェードのデータにない形状の仮面ライダーか。……面白い!』
「貴様の思い通りにはさせない。全て、ここで終わらせる!」
そして羽柴がハッチの下へ潜り込み、重戦車「タイガーサイクロン号」を起動させる瞬間。サダトもハンドルを握り「アメノカガミノフネ」のエンジンを噴かせる。
最初の改造人間と、最後の改造人間。
天地を隔てる二人の男が、雌雄を決しようとしていた。
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