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仮面ライダーAP
第二章 巨大怪人、鎮守府ニ侵攻ス
最終話 別れと幕開け
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の科学力を結集して造られた「火力」の悪魔が、この古びた重戦車の「仮装」の下に隠されている。
 No.0――こと羽柴柳司郎(はしばりゅうじろう)の相棒として、数多の紛争地帯を駆け抜けてきた歴戦の戦車でもあるのだ。

「俺はこれから、その行く先を導きに行く。お前はお前で、好きなように清山と決着を付けるがいい」
「――羽柴さん。仮面ライダーを、見くびらないことだ。彼は、あなたが思う以上に強い」
「だろうな。……だから俺も、殺される覚悟で挑む。こいつと共に、な」

 羽柴は吾郎の忠告を背に受け。それでもなお、立ち止まることなく重戦車の影の中へと消えて行く。
 老いさらばえながら、死期を悟りながら。それでも戦いを止めない師の背中を、吾郎は完全に見失うその瞬間まで、見届けていた。

「――僕も。あなたも。彼も。戦うことでしか、何一つ語れやしない。『力』が人の恐怖を煽り、憎しみを促す。そんなこと、誰だって分かり切っているだろうに」

 この戦いを終えた先に、光明は差すのだろうか。その疑問を拭えぬまま、青年も林の中に姿を眩ましていく。
 仮面ライダーと、シェードの。7年に渡る戦いに、決着を付けるために。全ては、守るべき人のために。
 吾郎は再び、旅立つのだった。

 ――それから、暫くの月日を経た2016年12月。南雲サダトの戦いは、最後の局面へと向かう。

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