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仮面ライダーAP
第二章 巨大怪人、鎮守府ニ侵攻ス
第15話 結ばれる友情
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ていた。

「お、いたいた噂の改造人間クン。具合はどう?」
「見たところ、体調は悪くないようだな」

 すると、暖簾を潜り新たに二人の艦娘が現れた。駆逐艦四人組とは対照的に、成熟した大人の女性である彼女達は、友好的な笑みを浮かべてサダトの隣にやってくる。

「はい、もうすっかり元気です。足柄(あしがら)さんと那智(なち)さんもお昼ですか?」
「まぁな。間宮、いつもの頼む」
「はーい」
「しかし聞いたよー? なんでも比叡がつきっきりで看病してくれてたらしいじゃん。……いいなー、私もそんな甘酸っぱいことしてみたい……」
「お前にはその前にそれをやる相手が必要だな」
「ちぇ……あ、じゃあ南雲君ちょっと半殺しにしていい?」
「さらっと何を!?」
「あはは冗談よ」
(冗談って目の色じゃなかった……!)

 足柄と那智。艦隊の中でも年長者である彼女達は、大人の余裕とも呼べる佇まいで、サダトのことも暖かく迎え入れている。
 そんな彼らを、二人の空母が暖簾の外から見つめていた。

「ふーん……話に聞いた時は、どんなヤバい奴なんだろうって思ってたけど。ああして見ると、結構普通のコなのね」
「戦わずして相手の本質を推し量れないようじゃ、いつまでも半人前よ五航戦」
「……何よ。先陣切って戦ったくせに」
「あなた達のような分からず屋を黙らせるためよ。やむを得ないわ」
「相変わらずムカつくわね、一航戦。……フンッ!」

 だが、この二人はさほど仲が良くないのか。加賀の隣に座っていた空母「瑞鶴(ずいかく)」は、彼女の辛辣な物言いに反発しながら立ち上がる。

 ――しかし、甘味処まみやから立ち去る直前。彼女は緑のツインテールを揺らし、サダトの方を振り返る。
 その甲板胸とも評される慎ましい胸の奥に、引っ掛かるものを感じていたのだ。そんな彼女の前を横切るように、他の艦娘達がぞろぞろとやって来る。

「お、やってるやってる。昨日はお疲れ様だったねー南雲君。巨大飛蝗のことはひとまず置いといて、今日はゆっくり休みなよ」
「そーそー、男の子は元気が一番だからね! というわけで今日は那珂ちゃんが景気付けのニューシングルを披露――」
「――うふふ。そういうのは店の外でやってね? 那珂ちゃん」
「……は、はい間宮さん……ごめんなさい……」
「も、もう……。ごめんなさい南雲さん、お食事中にお邪魔してしまって……」
「あはは、俺なら全然構いませんよ神通さん。……しかし、随分賑やかになってきたな。いつもこうなんですか? 赤城さん」
「いえ。……皆、珍しい仲間が出来て浮き足立ってしまっているのですよ。異世界の改造人間、なんてまさに千載一遇の巡り合わせというものですから」
「そうですね……」

 川内型三姉妹までもが集まり、賑や
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