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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第71話:買い物日和って、どんな日和?
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出す。でも猫は頭に乗せたまま。
「この男は性格が悪いから、下手に絵を薦めると気分を害して買おうとしなくなる。絵の事なんて
何
(
なん
)
も解ってないから、専門的知識を押し付けられるとヘソを曲げるんだ。黙ってこのオッサンの感性に任せよう……金だけは持ってるからね」
良いの……これだけの人前で陛下の事を悪く言って?
「ウルフ……流石に口が悪すぎるぞ!」
ほら……陛下だって大勢の人前で馬鹿にされたら、流石に怒るわよ。
「何か不適切な発言がありましたか?」
わ、解ってないの?
「僕は『オッサン』じゃない! イケメンと呼べ」
そこ!? 不適切な発言ってそこなんですか!?
「失礼しましたイケメン陛下。……な。性格悪いだろコイツ」
同意を求めないで!
「さて、ウルフ宰相の口の悪さが知れ渡ったところで……見たところこの部屋で絵を描こうとしてた人が居るみたいだから、何人かには今すぐに絵を描いてもらっちゃおうかな」
私やエウカリスの道具を見た陛下は、この部屋の用途に沿った事をさせるべく、ウルフさんが置いたジェラルミンケースを合わせるように並べて、その上に彼を座らせた。
「さぁ画家の卵諸君。今日のモデルはこの子だ。ベビーパンサーのソロ」
「え、俺じゃ無いの!? 何で俺を座らせたの?」
2つのジェラルミンケースを跨ぐように座ったウルフさん。しかし頭に乗せた
猫
(
ベビーパンサー
)
を紹介されて驚いている。
「モデルの下の台座は黙ってろ」
「だ、台座ぁ……?」
酷い……あんなに格好いいのに台座扱いなんて。
「僕は学長と共に皆の絵が保管されてる所を巡って選んでくる。その間にベビーパンサーのソロを可愛く描いて僕に見せてくれ。完成してなくても可愛さが伝わってくれば完成後に買うことを約束しよう……下の台座は描いても描かなくても良いよ。ジッとせず動くようだったら、絵の具を投げつけても良いよ。でもソロには当てるなよ」
そこまで言って陛下は学長と兵士さん達と出て行ってしまった。
ど、如何すれば良いのだろうか?
描きかけの絵は後回しにして、今日はウルフさんと頭の猫を描けば良いのだろうか?
「ほらほら、あのオッサンは絵を吟味して選ばないから、さっさと描き始めないと戻ってきちゃうぞ。折角王家に絵を売りつけるチャンスなんだから、頑張らないと損するぞ!」
そ、そうか……例え今日絵を買われなくても、実力を示すチャンスなのね。
私は慌てて描きかけの絵をイーゼルから外し、新たなキャンバスをセットする。
隣ではエウカリスも同じ様に絵を描く準備を整えた。
周囲を見渡せば、先程まで居なかった生徒らも集まり、広めの自習室が手狭に感じる盛況ぶりを醸し出してる。
「良いかぁ……俺は宰相閣下だぞ。イケメンに描かないと大変だぞぅ」
うわ
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