闇-ダークネス-part3/繰り返される別離
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迎え入れられた。その際に、孤門ともはじめて知り合い、ナイトレイダーとしての戦いに身を投じることになる。
過剰ともいえる自己犠牲精神を、抱きながら。
そしてシュウは、笑顔を失った。
「大切な人も、夢も…何もかも、俺は失った。それどころか…何度死んでも償いきれないような罪を重ねておきながらのうのうと生きている。
俺は、そんな自分が何よりも許せない…」
「……」
「愛梨が死んで、ナイトレイダーに入隊した俺は一生を償いのために注ぐと決めたんだ。
異世界であるここでウルトラマンとして戦っているのも、そのためだ。
力を与えられたこともまた、俺に課せられた罰だと考えている
もう誰にも、傷ついてほしくないから…」
まだ20にも満たない若い青年だというのに、予想以上に壮絶な人生を歩んできたシュウに、アスカは言葉を失っていた。まだ子供だった頃に怪獣との戦いに巻き込まれ、たくさんの辛い思いを経験してきた。そしてその期間の間に、自分の夢も、大切なものさえも…。
「さて、話したぞ。あんたは俺に何を言いたいんだ?」
シュウは、何か言いたくて話しを促したんだろ?と、どこか挑発的に言う。話したところで、過去は変わらないという諦めざるを得ない理を認知している。
「…波乱万丈ってのはまさにこのことだな」
まるで悲劇性満載の物語を聞いたような感想を抱いたアスカは背を向けていたシュウに行った。
「お前が辛い出来事を経験したってのはわかった。それで責任を誰よりも重く受け止めているのもわかった。けどな…お前一人で背負いきれるほど軽くないだろ?その話の時期だって、お前はまだ子供だったじゃんか」
いくら天才児だったとしても、子供が怪獣と戦うなんてこと自体、危険極まりない。アスカはシュウに言おうとしたが、シュウは首を横に振った。
「だからどうした。子供だろうがなんだろうが、俺は責任を果たせなかった。それどころか、守りたかった人たちを傷つけ、死なせたんだ。
俺は夢を叶えるどころか、たくさんの人たちの夢も未来も…奪っていたんだ」
救護セットを片付けると、シュウは扉を開いて外の様子を確認する。アルビオンの兵の姿は、まだ見当たらない。今のうちに動き出した方がいいだろう。
「少し時間を食ったな。そろそろ出た方がいい」
「おお…」
シュウはアスカに肩を貸すと、彼が肩につかまったところで、再び地下施設の出口を目指した。
しかしそのとき、すでにあの男が…どこからか彼らを見つけていた。
「さっきの話の続きだけどよ」
出口を目指す最中、アスカは自分に肩を貸しているシュウに向けて口を開いた。
「俺はまだ、諦めるにはまだ早いと思うぜ」
「何がだ」
アスカに肩を貸して歩きながら、シュウはアスカに尋ねる。
「お前の夢のことだよ。ま
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