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嫌われの忌み子あれば拾われる鬼子あり
第1章 番外編 白鬼と神速
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らぁ!」

「やぁ!」

向かってきた拳を回るようにかわして、その遠心力でシグレの脇腹に向かって振り抜く。

「なん、の!」

その剣を飛び越えるように側宙しかわしていく。

「流石器用です」

「お前もな」

ふぅ、と、2人は一息ついた時クレハの剣はまた光だした。

「決める気か?」

「はい」

「神速…俺は恩恵持ちは好きになれない…」

「っ……」

お互い右足を下げ突撃の準備をする。シグレは右腕を後ろにやり、クレハは剣を両手で持ち顔の横に構える。

「恩恵持ちはそれに頼り自分を出せずにいて、変に歪むんだよ」

「はぁっ!!」

クレハが恩恵を全開で突撃し気づくと後ろにいた。それは今までにないほどの速さではたから見たらクレハは瞬間移動したようにしか見えない。

「でもよ…」

腕を下げてた時、体が斬られたことを認識し肩と足と腹部から血が流れ腕や足からタラタラと血が滴り落ちる。そんな中で振り返ってクレハに体を向ける。

「お前ほど純粋な奴は恩恵持ちじゃなくてもいねぇよ」

腕を上げると、そこには折れた刃が握られていた。

「どうして…」

「お前はいつも確実に狙うのは首だ。どんなに速くても場所がわかっていたら折るのなんて簡単だぜ」

腕を血塗れにしながらその刃を握り折った。それに釘付けになっていたシグレの隙をついて腰に差していた短めの剣でシグレの心臓を突き刺した。

「これで、終わりですシグレ…」

短いと言ってもシグレの体を貫くのは容易かった。流石のシグレでも心臓を貫かれたのではもう動けないだろう。血が剣を通りポタポタと地面へと落ちていく。

「言った…筈だぜ…クレ…ハ…」

「っ!?…あ…!?」

シグレは貫いていた剣に手をかける。クレハがどんなに力を入れても抜けない、どこにそんな力があるのかと疑問に思った。

「貫く…っのは……ぅ…動きを止め…られ…るってよぉ…」

「くっ…ぅ、あっ?!」

とっさに剣を離して後ろに逃げようとした時足をかけられてそのまま倒れた。クレハの上から見下すように真上に行く。貫かれたままの剣を抜き、そこから止めどなく血が滴り落ちてクレハの服を血で濡らしていく。

「形勢…逆転…だぜ」

「………」

クレハは諦めたように目を瞑り反撃の意を見せない。それを見たシグレは右腕を振りかぶり力を入れ拳を振るおうとした時

「……ク…レ…ハ」

「…はい、私の負けです」

返事をした時にシグレはそのままクレハの上に覆い被さるように倒れた。

「流石ですシグレ…本当に私を傷つけずに勝ってしまうなんて…」

クレハはシグレを抱きしめそのまま治癒の魔法を使ってシグレの治療した。

「今はゆ
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