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HUNTER×HUNTER 六つの食作法
クラピカヤンデレ IF
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く離してくれない、寧ろ逃さないと更に抱き締める力を強めていく。

「頼む、離してくれっ!!!お願いだ……!!」
「嫌だな。冷静に、訳は話してくれるまで絶対に離さない」
「頼む……!!私は、もう……貴方の傍に居る資格なんて無い!!!」

何所まで自分を卑下し見下し嫌っているのは解る、当然だ。自分の師にあんな事をしたら、だが理由も話さずに解放する訳には行かない。それにここで離したら自殺でもしかねない、それは絶対にさせない。抱き締め続ける事10分、漸く大人しくなったクラピカは静かに謝り始めていた。

「落ち着いたか?」
「ああ……本当、に、本当にごめんなさい……」
「良し良し……大丈夫だ大丈夫。だから理由を話してくれないか?」

あんな事をしたのにも拘らず師匠(シャネル)の言葉は優しく、優しく頭を撫でてくれてた。子供をあやす様に、甘く暖かく……。

「貴方を好きになったのは、ハンター試験の時に私の行き方を肯定してくれたから……」

―――だけどな自分だけは否定しちゃいけねぇ、自分を信じ続けろクラピカ。お前を信じる俺を信じろ、そうすればお前はお前でいられる―――

「復讐と報復ばかり考えていた私を、支えてくれるなんて優しい言葉は初めてだった……。ドロドロで醜かった私の心を融かして、暖かい気持ちを思い出させてくれた……」
「そうだったのか……」

ポツポツと漏らした言葉、クラピカの心の奥に秘められていた本心。

「私に修行を付けてくれた時も、上手く行かない時もずっと付き合ってくれた……。気づけば、私は貴方に夢中になって、恋をしていた。可笑しいな、男が男を好きになるなんて……」

だがそれほどに自分の目にはシャネルが魅力的に見えてしまった、赤黒い感情が渦巻き続けていた自分の心を魅了してしまった明るく強く、一緒に居てくれる存在に。

「そっか……」
「何時までも一緒に居てくれる、それだけ私は満足出来ていた……だがグリードアイランドで出会ったビスケ、彼女がシャネルに向けていた思いで私は、不安でいっぱいだった……!!」

グリードアイランドで出会ったプロハンターのビスケット=クルーガー。明らかにシャネルに好意を持ち度々アタックを仕掛けていたのを何度も目撃していた、時には腕を組んだり好みの女性を聞きだしたり時には頬にキスまでしていた。あれを見る度に精神()は荒れまくり、狂いそうになった。

「貴方を奪われるのではないかと、もう私の傍に立ってくれないんじゃないかと……嫌だ、そんな事は嫌だ……!!貴方にずっとそばに居て欲しい、貴方に愛されたい!!貴方の、一番でありたい………!!そう、思っていたんです………」

吐き出されていくクラピカの本心と本音。此処まで自分の事を思っていてくれたなんて思いもしなかった、そし
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