第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#18
MILLENNIUM QUEENU 〜Grand Cross〜
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を纏わせて広域に放出する妙技。
嘗て、エリザベスのもう一人の息子が得意とした業だが、
ソレを彼に伝授したのは他でもないエリザベス自身。
師弟の技は、威力も精度も段違いの開き、
煌めく泡 は、地獄への呼び水となって異界の住人に襲い掛かる。
「コオオオオオオォォォォォ……」
声無き叫喚が繰り広がる中で、眉一つ動かさず空に立つ女神の口唇から、
初めて清冽なる息吹が漏れた。
大気が蠢く総量で口唇に取り込まれた空気は、そのまま血液の流れを促進。
極めて精妙なる軌道で体内を、全細胞を隈無く循環し、
その波動はやがて太陽の振 動
生命の迸り 『波紋』 と成って光を放つ!
光明絶閃。背徳への天雷。
“波紋奥義”
『裁 き の 雷ッッッッ!!!!』
行使者名−エリザベス・ジョースター
破壊力−AAA スピード−AAA 射程距離−半径100メートル
持続力−AAA 精密動作性−AAA 成長性−完成
ヴァッッッッッッッギイイイイイイイイイイイイイイイイイィィィィィィィィィ
ィィィィィィィィィィ―――――――――――――ッッッッッッッッ!!!!!!!!
堅確足る存在感を以て屈強に屹立していた3つの巨人が、
天頂から降り注いだ光閃によって真っ二つに割けた。
ソレを生み出したエリザベスのマフラーは変わらず同じ位置に有り、
技を撃ったのではなくナニカを 「召喚」 したとしか想えない光景。
しかしコレこそが超常を遙かに超えた波紋の “奥義” であり、
この世の邪悪を滅ぼし尽くす 『正義』 の光輝。
6つに割かれた鋼鉄の巨人は、そのまま重力に引かれて前のめりに倒れ、
眼下に位置する同胞を軒並み押し潰した。
空間に鳴り響く、凄まじい壊滅音。
無類の勢力を想わせた 『暴虐の騎士団』 は、
コレによりその総数を半分に割る。
「……」
そして奥義を繰り出したエリザベスには、微塵の気後れも見られない。
すぐさまにでも先刻と同じ業を撃ち放つ、
場合によっては連発しかねない裕りと脅威が同時に在る。
「う、ぬうぅぅ……」
オルゴンの存在しない口唇から、獣のような唸りと軋りが漏れた。
エリザベスの絶大なる力もさることながら、
憤りの理由は己が 『レギオン』 の不甲斐なさ。
屈服させると決めた以上、相応の犠牲は払いつつも
彼女に畏怖を抱かせる位の傷は負わせたかったが、
全体の要となるヘクトルまでがこうも簡単に打ち倒されたのでは立つ瀬が無い。
これでは嘗て “万条の仕手” や “虹の翼” に翻弄された時と全く同じ、
否、ソレ以上の屈辱感が身を苛む。
もしこの相手が
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