第1章 第9話 理不尽さ
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らせる手に持つ剣、黒をベースに所々に赤を入れた服に黒の外套、そんな青年が腕を組みながらレイを見下していた。
そしてその傷を見てすぐさま駆けつけるメリーによって治癒の魔法を受ける。その間に目の光は消えレイが消えた事を意味した。
「旦那様、まだ動いてはだめよ」
「わかっているよ、兄さんには悪いけど僕は今ここでは動かない」
「貴様が生き残りだな?」
「ああ、そうだ。お前は…僕の予想があっていたとしたら、当たって欲しくはないんだけど…さっきの攻撃で確信を持ってしまった。アイテール…という名前じゃないか?」
「ほう、我を知っておるか。どこで知った?」
「アカツキ様から直接ね。クレハ様に弟子入りした金髪の吸血鬼がいるってね、さっきの擬似的なクレハ様の攻撃何だろう?」
「いかにも。よくぞここまでの少ないヒントで解き明かせたものだ賞賛に値する」
「それはどうも、僕は今この場ではほとんど動けない、そんな相手をお前はどうする気だ?」
「言ったであろう?今日は顔見せだ。もう我々が手を下すことはないそろそろ引き上げるとする」
「それを信用してもいいのか?」
「勿論だ」
黒の外套を靡かせながら扉の方へと歩を進める。
「それとここは我がここへの認識を外すよう仕向けてある、故に屋敷にいるものにはここは見えておらぬし気づいてもおらぬ」
「気遣い感謝するよ」
「気にするでない」
「感謝する。お前が手を下さないと断言したことにな。
リミットリットゼロオーダー!!」
そう唱えた時、『エンペラー』を除いた他の騎士の体のどこかに数字が表示される。
「74」
「貴様何をした?」
「呪縛だ。僕の怨霊をお前を除いた騎士達に憑けた。そしてその怨霊達にはそれぞれ期間を設けた、その期間を過ぎれば憑いていた怨霊はその相手とともに消滅する。もちろん僕を殺せばそれは消える」
「ほう…」
「早くとも明日が終る頃に消滅する者も出るだろうな。いくら大人数で来ても僕は構わないが、そちらも何も文句はつけないようにな」
「喰えぬやつよな」
「一矢は報いた。兄さんのためのな」
黄色の瞳と赤と青のオッドアイの瞳が交差する。それに満足気に鼻で笑う。
「ふっ、良いだろう。貴様のそれに乗ってやろう」
指を鳴らし他の騎士達をこの場から去らせる。背を向けていた『エンペラー』も1度振り向き小さく微笑んだ
「さっきの魔法、賞賛に値する。…が、少しばかり行動が浅はかすぎるな、これは貴様の言う一矢を返したと思え」
言葉を言い終わり体を正面に向けた『エンペラー』がこの場を去った。その光景がルイスの右の視界が一瞬紅く染まったと理解した時右の視界が消え止めどなく右の瞼から眼球を
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