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衛宮士郎の新たなる道
第16話 集う因縁
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の最後の言葉を聞き終えずに暗殺者は立ち去った。
 その何時も通りの愛想のなさに幽斎は肩を竦めるモノの、仕事人としてはある種の尊敬を覚えるモノだった。
 丁度その時、ドアの向こうからノック音が聞こえる。

 「(あき)かい?いいよ、入っておいで」
 「ではお言葉に甘えまして・・・・・・あら?お客様は?」
 「帰ったよ。彼にはやることが山積みだからね」

 もっと話をしたかったんだがと苦笑する幽斎。
 しかし幽斎の娘である最上旭は、何時の間にこの部屋を出て行ったのか気になっている様だ。

 「私に気配を悟らせないせないなんて、士郎以外で初めてだわ」
 「士郎と言うと、衛宮士郎かい?確か旭の熏柴韋威胴丸を一目で見破ったと言う・・・」
 「ええ、そうよ。初対面で見破られた時は本当に驚いたけど、事情を話したら誰にも言わないって約束してくれたわ。そう言えばお父様は大丈夫なの?確か士郎の後見人の藤村雷画殿は、自分のテリトリーでの企みに相当敏感だとか」
 「ああ、計画名から具体的内容までは兎も角、すでに私がこの地にて何かしようと動いていることなら、ばれているよ。去年、旭が学校の修学旅行に丁度出かけている所に呼び出しを受けたからね」

 さらっと笑顔でとんでもない事を言う父親に、流石に娘で会う旭も喰いつく。

 「よく無事でしたね、お父様?」
 「ああ、だけど私の立てた計画で藤村組の利益が損なわれる時が来たらどうなるか、とドスの効いた言葉と態度で脅されてしまったがね」

 何所までも自分のペースを崩さない父親に、旭は何時もの事かと呆れる。

 「それはそうと、お父様に聞きたい事があるんですけど」
 「いいよ、何でも言ってごらん」

 重要な話だったろうに、こうもあっさりと話題を切り替えられるとは、根っこは似た者同士の親子でもあるのだった。


 −Interlude−


 此処は川神市で一番近い自殺の聖地(メッカ)、川神山。
 基本誰も近寄らない川神山の頂上付近に突如として出現したのは、ヒカルが先生と呼んでいるアヴェンジャーの協力者であるライダーだ。

 「・・・・・・・・・時間丁度ですね」
 『それはお前だろ?』

 ライダーが振り向くと、そこには重々しい鎧と仮面姿の全世界最強の傭兵である、軍神ラミー・ルイルエンドがそこにいた。

 「此処に来るまで誰かに気付かれませんでしたか?」
 『そんなへまをこの私がすると思うか?』
 「いえ・・・。それよりここまで足を運んで頂いたと言う事は、依頼を受けてくれるんですね?」
 『別にいいが、いいのか?これは“奴”に対する反逆になるだろう?』

 揶揄う様な明らかに含みを持ったラミーの言葉に、ライダーは一切動揺せずに返す。

 「後にな
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