第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#17
MILLENNIUM QUEEN 〜PHANTOM BLOOD NIGTMARE\〜
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も若干の怖気を覚えたが、
即座に残像すらも消える速度で右端のオルゴン “達” に接近、
放たれ元の位置に戻ったマフラーが5体まとめて消し飛ばす。
しかし。
「フフフ……」
「ククク……」
「無駄だ……」
「無駄……」
「何をしようと……」
「幾ら貴様の力が……」
「絶対で在ってもな……」
背後から、また影が伸びそこから新たなオルゴンが7体姿を現した。
無限に続く蟻地獄ような、そんな終わりの視えない光景。
そしてコレこそが、 “千征令” オルゴンの行使する法儀 『レギオン』
その真の怖ろしさ。
“屍拾い” ラミーのように己が存在を無数に分割、
(元の体積を上回らなければ)自在にその形容を変化させるコトが出来、
しかも司令塔であるオルゴン 『本体』 の精神を自由に移動させるコトが出来る。
“本体の精神” さえ斃されなければ、100体討とうが200体討とうが
永遠にオルゴンは存在し続け、無限に攻撃を仕掛けてくる。
そして一番厄介なのがオルゴン 『本体 (の精神)』 の移動が本人にしか解らず、
「本物」 が目の前に存在して “いないかもしれない” という点だ。
勝つ事は無論、ソレ以上に “負けない為に” 生み出された
“超広域群体型遠隔操作能力”
しかもスタンドやトーチと違い紅世の王で在る為その殺傷力は十二分。
嘗てヴィルヘルミナですらそのメチャクチャな汎用性に翻弄され、
討ち斃す事は出来ずにいる。
ましてや今のオルゴンはDIOの下僕
その能力は遙かに増大していると云って良いだろう。
「狡獪千万……!」
女で在るコトを笠に着るわけではないが、
正々堂々 『男』 らしく戦わない紅世の王に女神は不快感を露わにする。
小賢しく立ち回り、その事に優越感を持っている所も気勢を煽った。
如何に卑劣な手段を用いようと、
“最終的に勝てばよかろう”
そういう最低最悪な真似を平然と行う者を知っているからだ。
「フッ、やはり甘いな? “千年妃”
無情な現実に堪え切れぬが故に生み出された、
是弱な 「人間」 特有の 『倫理観』 ソレが貴様の弱点だ。
そこまでの力が在りながら何故そんなモノに縋る? 拠ろうとする?
貴様も解っているだろう?
戦いの最中に 『正義』 も “悪” もない。
勝った者こそが 『正義』 だと。
敗れた者には不平を呈する事すら赦されんのだと」
「……ッ!」
頭上から足下から、あらゆる角度からエリザベスの美貌を映すオルゴンは、
論議を楽しむように言葉を紡いだ。
すぐさまに戦闘を再開しても良かったが、
自分の言葉に反論出来ず身を震わせている彼女を眺めるのもまた、
何にも代え難い甘美な
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