第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#17
MILLENNIUM QUEEN 〜PHANTOM BLOOD NIGTMARE\〜
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い』 エリザベス・ジョースター、
紅世の徒の間では “千年妃” 真名でフレイムヘイズ以上に畏れられる
絶対的存在である。
元は、時を溯る事70年前。
“とある事情” により本来の名を隠し、
愛する我が子とも引き離され逃亡の日々を送っていたエリザベスが、
封絶の中で大量の人間を掻き喰らっていた徒の群れと 「偶然」 遭遇し、
フレイムヘイズの到着よりも速くその悉 くを殲滅した事実に端を発する。
無論ソレで物事が終結する筈もなく、
好奇、闘志、打算、諸々の理由で紅世の徒、
更にはフレイムヘイズまでがエリザベスに接触を試みたが、
そのスベテを彼女は歯牙にもかけず、
強引に屈服させようとする者は逆に跡形もなく
滅ぼされる結果となった。
後に、彼女が紅世の王すらも戦慄する
【殺戮の三狂神】 と深い 「因縁」 を持つ存在だという事実が広まるにつれ、
軽躁に近づく徒はいなくなったが、
ソレでも今日に至るまで、裡に宿る正義と慈愛の精神から
エリザベスに斃された徒は述べ300を超える。
その絶大なる戦闘力、他の何者にも屈さない汚されない、
気高き存在故に冠された異名が “千年妃”
正に至福の王国、その白き宮殿に相応しき似姿。
「まずは出でよ! “ホグラー” の勢! 続き! “ラハイア” の勢ッ!」
その絶対的存在を前に、冥府の淵より甦りし紅世の王
“千征令” オルゴンは微塵の畏れも抱かず獰猛な声を挙げる。
路面の上へ、瞬時に緑青色の法陣が多数出現し、
裡から同色の炎を噴き上げ空間を焦がす。
やがて揺らめく陽炎から生まれたモノ、は。
古めかしい甲冑に盾、そして各々の手に様々な武器を携えた騎士の群れ。
その実在感は半端でなく、本当に時間が逆行して中世の戦場に
放り込まれたような錯覚すら覚える。
漂う鋼鉄の匂いと金属の軋み、擦過音。
さながら甲冑を脱ぎ捨て、超スピードで分身した
『銀 の 戦 車』 を想わせるが
こちらはそのスベテが 「実体」 だ。
数は全部で55体、無論 “燐子” のような生易しい存在ではなく
その一体一体がマージョリーの “炎獣” に匹敵、
否、 “今は” ソレ以上の戦闘力を有する。
「……」
淀みなく方円の陣を組み、エリザベスを包囲した無人の騎士群が
統率者の号令を厳かに待ち受けた。
「ククク、覚悟は良いか? “千年妃”
幾ら貴様が無双の遣い手と云えど、
コレだけの数に囲まれては一溜まりもあるまい?
せめてもの情け、我が 『レギオン』 の中から好きな武器を選べ。
くれてやる」
既に勝利を確信したように、傲然とした声が頭上から降り注いだ。
「……」
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