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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#17
MILLENNIUM QUEEN 〜PHANTOM BLOOD NIGTMARE\〜
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細い指先、
一流ホテルのサービスで徹底的に磨き上げられているため、
その表面はヘタな食器より清潔である。
 斜め下からのアングルで、様相を映すスマートフォンの液晶画面。
「さっきから攻撃してるけど、どうも命中(あた)ったってカンジがしないなぁ〜。
もしかして勘づいた? 
“汗の成分” が幾つもの部屋に 『一つだけ』 ってのが怪しいンだよねぇ〜。
女の方は反応が小さ過ぎて役に立たないしさ」
 杏色(あんずいろ) の髪を背で二つに(くく)った眼鏡の少女が、
訝しげな顔でケータイを覗き込む。
 その表情は得意なゲームが思い通りに進まない子供のようだ。
 画面には、ホテル三階の間取り図、50以上在る部屋の内8つに
丸いランプが点滅している。
 精度はそれほど高くなく、動く標的をリアルタイムで表示する事は出来ない。
 しかし “だからこそ面白い” とスタンドの 「本体」
『アイリス・ウィンスレット』 は考える。 
 手に握っているスマホ型のレーダーも、
彼女の操る能力『プラネット・ウェイブス』 の一部である。
「ま、いいか。取りあえず 「セカンド・ステージ」 クリアってコトにしてあげる。
この様子だと、多分 「一階(ラスト・ステージ)」 まで来るね。
怪我してる女の方くらいは、ソレまでに始末しておきたかったンだけど」
 ライトグリーンのチョコを口に運びながら、
スタンド使いの少女は液晶画面をコンコンと叩く。
 その表情は命を削り魂を鎬合う戦いの最中には全く不釣り合い、
『遊び(ゲーム)』 に興じる子供のあどけなさだった。
「でもまぁ、苦労してここまで辿り着いても、
結局BAD・ENDしか残されてないンだけどね。
束の間の優越感、精々ゆっくり味わうといいわ、
お二人サン」
 無邪気な小悪魔の微笑を浮かべ、スティックを口で折りながら
その手はテーブルの中心へと伸びる。
 そこには、肌の黒い、司祭平服(キャソック)を着た手製の
マスコット人形が手足を広げて座っていた。
「私、頑張るから。ジョースター共になんか絶対負けないから、
だから、見ててね。神父サマ」
 可愛らしい人形を神聖な偶像のように見つめたアイリスは、
その頬に優しく口づけた。






【2】



 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!
 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッ!!
 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッッッ!!!!


 女神光臨。
 この数分後、十数キロ離れた場所で古の巨竜が現世に甦るコトになるが
(ソレと対峙するのは彼女の息子だが)明らかにソレ以上の風格を以て
極彩色の波紋は迸った。
 伝説の、そして 『最強の波紋使
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