第17話 おだやかな日に
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ている暇はないのだ。」
ニコル
「クルーゼ隊長も、そう仰ってましたよ。」
ユーリ
「可決されれば、お前もまた行くのだな。
すまんと思う。」
ニコル
「い…いえ。」
ユーリ
「お前を誇りに思うよ。家にいる間は、ゆっくりと好きなことをしなさい。」
ニコル
「はい。」
ロミナ
「下まで、お送りしてくるわね。」
ニコル
「ハァ…。」
ニコルはピアノの前に座り、綺麗な音を奏で始める。
Sideout
Side シーゲル・クライン
クライン
「そんなものを見せてまだ駄目押しをしようと言うのかね。」
ザラ
「正確な情報を提示したいだけですよ。」
クライン
「正確に君の選んだ情報をか?
君の提出案件、オペレーション・スピットブレイクは、本日可決されるだろう。
世論も傾いている。もはや止める術はない。」
ザラ
「我々は総意で動いているのです。シーゲル!
それを忘れないで頂きたい。」
クライン
「戦火が広がればその分憎しみは増すぞ。
どこまで行こうと言うのかね君達は!」
ザラ
「そうさせない為にも早期終結を目指せねばならんのです。
戦争は、勝って!終わらねば意味がない。
…
我等コーディネイターはもはや別の、新しい種です。
ナチュラルと共にある必要はない。」
クライン
「早くも道に行き詰まった我等の、どこが新しい種かね?
婚姻統制を敷いてみても、第三世代の出生率は下がる一方なのだぞ?」
ザラ
「これまでとて決して平坦な道のりではなかったのだ。
今度もまた、必ず乗り越えられる。
我等が叡知を結集すれば!」
クライン
「パトリック!命は生まれいづるものだ!作り出すものではない!」
ザラ
「そんな概念、価値観こそがもはや時代遅れと知られよ!
人は進む、常により良き明日を求めてな。」
クライン
「そればかりが幸福か!?」
オペレータ
「ザラ委員長、お時間です。議場へお越し下さい。」
ザラ
「これは総意なのです、クライン議長閣下。
我等はもう、今持つ力を捨て、進化の道をナチュラルへ逆戻りすることなど出来んのですよ。」
ザラは部屋を出て行った。
クライン
「我等は進化したのではないぞ。パトリック…。」
ドアが開いた。
軍服を着た青年が入って来る。
光輝
「やはり駄目ですか?」
クライン
「君か、ザラは正確な情報を公表しないようだ。」
光輝
「それでは作戦通りに情報をリークしましょう。
こちらがデータディスクです。」
クライン
「分かった。」
光輝は部屋を出て行った。
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