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第十六話

                第十六話   結果は最高!
「さて、結果発表です」
 司会からのアナウンスが入る。
「いよいよね」
「ええ」
 六人はその中で顔を見合わせて話をしていた。
「優勝は」
「まあ優勝は無理よね」
 華奈子が言った。
「やっぱりそこまではね」
「そうね」
「まさかね」
「さえ、それはどうかしら」
 だが美奈子は自信に満ちた笑みを浮かべていた。
「美奈子ちゃん」
「結果は後からついてくるものよ。だから」
「いけるかも?」
「それはもうすぐわかるわ」
 美奈子は自信に満ちた笑みのまままた言った。
「今すぐにね」
「クラウン!」
「えっ」
「嘘っ」
 美奈子以外の五人はそれを聞いて驚きの表情になった。
「今何て」
「私達が優勝!?嘘みたい」
「いえ、嘘じゃないわ」
 美奈子は五人に対して述べた。
「本当よ。見て」
「うう、確かに」
「何か嘘みたい」
 こちらにトロフィーを持ってやって来る係の人を見てもまだ信じられないといった顔であった。無理もないことと言えば無理もなかった。
「おねでとうございます」
「は、はい」
 柄にも泣く華奈子が照れて緊張していた。
「優勝ですがお気持ちは」
「あの、何て言えばいいか」
 緊張のあまりしどろもどろになっていた。だが美奈子はあえて何も言おうとはしなかった。
「その、あの」
 だがここで華奈子は腹を括った。この辺りは流石である。
「いえ」
「いえ?」
「皆、有り難う!」
 係の人に問われた途端にこう叫んだ。
「優勝できたのは皆のおかげ!けれどこれに満足しないであたし達六人でこれからもやっていくから!」
 さらに言う。
「これからも応援よろしくね!それだけ!」
「おお、中々いいこというよな」
「そうだな、元気もいいし」
 その言葉が観客の言葉を掴んだ。美奈子の計算通りであった。
「これでよし、とお客さんの心も掴んだわね」
 華奈子の言葉を聞いて会心の笑みを浮かべていた。今回のコンクールはクラウンにとって万全のデビューとなったのであった。


第十六話   完


                   2006・10・2



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