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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第240話 味方
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 そんなやり取りを見て、更に笑いに包まれた。

「あ、でも アスナとレイナもすっごく強いのに、ごめんね? 後衛、任せちゃって……」
「ううん。どうせわたしたちじゃ、盾役は出来ないから」
「うん。そうだよー。それに、支援は得意だよ? 私、付加術士(エンチャンター)だからね? ばっちり任せてっ。それに……」

 レイナは、リュウキの方を見て、にこっ と笑った。

「リュウキ君にしっかりと守ってもらうからねっ? あ、もちろん ジュン君、テッチさんにも守ってもらうからっ。わたし達の分も叩かれてね? その分、付与は任せてねー」
「うん。私もしっかり回復してあげるから。へばったらダメだからね?」

 その笑みを向けられるのは、男であれば悪い気などする訳はない。だけど……内容がちょっとえげつない。テッチとジュンは、互いに顔を見合わせた後、同時にがしゃん、とアーマーの胸をたたいた。

「お、おう。任せとけ! 僕だって男だ! リュウキに頼ってばっかりはいられないからな!」
「そうだね」

 威勢は良いけど……ややぎこちない様子のジュンと、やっぱりのんびりとしているテッチの2人。そして笑顔になる皆。
 そんな時に、リュウキからさらに一言。

「……佳境を迎えたら、アスナとレイナは 斬りこんできそうだけどな?」
「っっ!?」
「ふえっ!?」

 その言葉は全員に伝わり――やがて、ユウキがアスナ達が呼ばれていた渾名を思い出していた。そう――《バーサク》という単語である。
 ランも一緒にいたから、聞いていたが、直接聞くのは、ちょっと悪い気がして 黙っていたんだけど、ユウキは遠慮がなかった。
 
「あはははっ! そういえば、皆言ってたよねー」
「あ、あぅぅ、ゆ、ユウキさんっ!」
「その話題はやめてー……」

 実に嬉しくない二つ名。このメンバーであれば、息をひそめる事になるだろう、と思っていたのに、まさかのキラーパスをリュウキから受けてしまった。

「リュウキくーーんっ!」
「あ……悪い。ちょっと口が滑って……」
「確信犯だよね!? ぜーーったい! リュウキ君、今いじめっこの顔、してたもん!」
「やっぱりっ。どSだよーーっ もぅっ!」

 アスナとレイナに囲まれて、追及を受けそうになったリュウキだったが……、ジュンやノリに色々と質問攻めをされてしまって、身動きが取れないのだった。


 そして、BOSS戦や迷宮区攻略のミーティングだった筈なのに、その半分以上が アスナとレイナ、更にはリュウキの話になって、終わったのだった。


 


 



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