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NARUTO日向ネジ短篇
【籠から開放されし忘却の鳥】
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は、お前にちゃんと礼が言いてぇし謝りてぇんだ。───けど今のオマエに言ったって、何の事だか分かんねぇだろ? オマエそんな普段からニコニコしてる奴じゃねぇし、オレの知ってる“天才”に戻ってくれってばよッ!」

「────・・・??」

 ナルトに両肩を掴まれて揺さぶられ、哀しみと怒りの入り交じった表情でまくし立てられても、ネジは困った顔をするばかりで何も答えられなかった。

「落ち着いて、ナルト君...! 無理に思い出させようとするのは良くないって、医療忍者の人に言われて────」


「…………ッ!」

 ヒナタがナルトを止めようとした所、ネジは胸を抑えて呻き苦しみ出す。

「あっ、ネジ兄さん...!?」

「わ、悪い、大丈夫かネジ...?! オレ、医療忍者呼んで来るってばよッ」


 自分が詰め寄ったせいで苦しめたと責任を感じたナルトは、医療忍者をネジの病室に呼んだあと病院を出て、茜色に染まり始めていた空の元、火影岩のある場所に自然に足が向いた。

(───仲間を死なせかけたのに、何が英雄だ。……いや、実際ネジの額の呪印が消えて、一度死なせちまったんだ。記憶まで、奪っちまったようなもんだ。“仲間は殺させねぇ”って言っといて、オレってば最低だな)

 ナルトは周囲から英雄扱いされている事に、嫌悪感すら抱いていた。



「おセンチみたいだね、ナルト。...彼が記憶を失ったままじゃ、無理もないけれど」

「メンドくせぇな、そっとしときゃいいのによ」

「こんな時こそ、友達が力になってあげないとね」

 サイとシカマルが、いつの間にかナルトの居る場所に現れていた。


「オレの……オレの、せいだから。アイツが、半年以上意識戻さなかったのも、記憶失ったのも、身体に後遺症残っちまったのも────。ヒナタは、ずっとネジの傍に居る。オレは……傍に居てやる資格ねぇんだ」

「まぁ、あのまま意識戻らずに植物状態の可能性もあったわけだしな。忍としてやっていけねぇ身体になって、記憶をキレイさっぱり忘れちまっても、生きているだけマシだぜ。……俺の親父は、あの大戦で完全に死んじまってるからな」

「────・・・」

 シカマルの言葉で沈黙するナルトに、サイはある事を話して聴かせる。

「知ってるかい? 彼の誕生花の花言葉…。本で知ったんだけど、“タツナミソウ”って花らしくて……『私の命を捧げます』って意味があるそうだよ。彼は、ヒナタとナルトの為なら、自分の誕生花の言葉通りに出来る人なんだね」

「……死ぬつもりはなかったにしても死の覚悟なんてのは、大戦中のあの場の全員が持っていた。元々ナルトを守る為の戦争で、お前とヒナタを守ってそのまま死ねたらネジにとっては本望だったんだろうが……。一命取り
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