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トラベル・トラベル・ポケモン世界
19話目 湖岸の戦場(中)
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無傷)
 ハピナス[呼び方:姐さん] (戦闘不能)
 ビビヨン[呼び方:ビビ]  (戦闘不能)

エレナ側
 ジュカイン (中ダメージ)
 リザードン (大ダメージ、麻痺状態)
 チルタリス (大ダメージ)
 アブソル  (無傷)
************



「相手は元々弱っていたわ。弱った相手にとどめを刺すだけで、これだけダメージを受けてしまうとは、まだまだ課題が多そうね」
 エレナはジュカインにそう話しかけた。
 そのエレナの言葉を聞いたグレイは、ため息をつきながらエレナに語りかける。
「何だよその『ジュカインは勝って当たり前』みたいな態度は? ジュカインだって頑張ってビビヨンを倒したんだろ? 少しは労ってやれよ……」
 グレイは続けて言う。
「だいたいエレナ、オレの姐さんを倒したチルタリスに一言も声をかけてないだろ! 声をかける時間が無かった訳ないよな!? エレナは、ポケモンへの感謝が足りないんじゃないか!?」
 グレイの言葉を聞いたエレナは、一瞬はっとした表情を見せた。
「……そうね、グレイの言うとおり。アタシにはポケモンへの感謝が足りなかったわ」
 エレナはジュカインに向かい、語りかける。
「ジュカインごめんなさい……アナタが強いから、アナタは勝って当然だなんて思っていたわ。アナタの頑張りへの感謝が足りなかった……でも、アタシはもっと強くなりたいの。今のままでは、アタシが目指す所には全然届かないの。それは分かって欲しいわ」
 ポケモンへ感謝の気持ちを述べたものの、それでもまだ多くを望むエレナ。そんなエレナを見ながら、グレイは思う。
(ダメだな、エレナは強くなることにとらわれている。強さを求める奴に、弱者が何を言っても届かない……エレナの目を覚まさせるには、オレは強者になるしかない。つまり……)
 考えながら、グレイは不敵に笑う。
(つまり、まずはバトルでエレナをボッコボコにしなければ、何も始まらないって事だな)

「じゃあ、バトルを再開するぞ?」
「いつでもいいわよ」
 グレイは念のため、3体目のポケモンを出す前にエレナに声をかけた。
 グレイは3体目のポケモンであるレパルダスを出しながら素早く指示する。
「レパ! “ねこだまし”! “すなかけ”! “みだれひっかき”!」
 悪タイプで、れいこくポケモン。紫色で(ひょう)のような引き締まった体に、猫のような少し可愛い頭をもった外見。
 そんなレパルダスは、一瞬でジュカインに近づき、“ねこだまし”で攻撃した。
 突然の“ねこだまし”に驚いて動けないジュカインに、レパルダスは相手の命中率を下げる技“すなかけ”を放ち、砂でジュカインの目をつぶした。
 突然に視界が奪われたことと、砂が目に入った痛みでパニックになるジュカインに対
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