19話目 湖岸の戦場(中)
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の?」
「大丈夫だ。オレたちは絆で通じ合っているからな」
冗談半分で言ったグレイに対し、エレナは何か険しい表情をするだけで言葉を返してはこなかった。
いつものエレナなら呆れ顔で何か言葉を返してくるだろうな、とグレイは思った。
ビビヨンは、ジュカインに少しずつ近づく。それにより、ジュカインから受ける銃撃はますます激しくなる。
ビビヨンが湖の空中から砂浜の空中に移動した瞬間、エレナが声を上げる。
「ジュカイン! 斬撃!」
「やべっ! ビビ、下に逃げろ!」
ジュカインが突然、圧倒的な速さにビビヨンがいる方向に走り出し、ジャンプして空中のビビヨンに迫る。
ビビヨンは、指示を放棄したと思われていたグレイの突然の指示復活に驚きながらも、グレイの指示に従い、下に移動した。
ビビヨンが急に下に移動したことで、高く跳躍したジュカインの斬撃は空振りに終わった。
ビビヨンは下から“むしのさざめき”を放ってジュカインに命中させる。
「ジュカイン! 銃撃!」
「ビビ、ジュカインの周りを滅茶苦茶に飛んで攻撃! 悪い、頑張ってくれ」
ビビヨンはグレイの意思を受け取り、『やってやるぜ隊長!』と言いたげな視線をグレイに送る。ビビヨンは、ジュカインの周りをとにかく激しく動きながら“むしのさざめき”で攻撃する。
ビビヨンには、グレイの「悪い、頑張ってくれ」という言葉に『お前が戦闘不能になるまで、できるだけ相手にダメージを与えてくれ』という非情な意思が込められている事を理解していた。
しかしビビヨンは、そのグレイの非情な意思に従う。全てはグレイのために。
ジュカインは周りを飛ぶビビヨンに“リーフブレード”を放つが、ビビヨンは意地でそれを避けて“むしのさざめき”を放つ。ジュカインは“タネマシンガン”でそれを打ち消すが、その隙にビビヨンはジュカインに密着して“むしのさざめき”をねじ込んだ。
ジュカインが慌てて“リーフブレード”を放つが、今度はビビヨンは一切回避せずに“むしのさざめき”を撃ち続けて少しでもジュカインにダメージを与えようとする。
ジュカインの“リーフブレード”が数回ビビヨンに直撃し、ついにビビヨンは力尽きた。
グレイは、戦闘不能になったビビヨンをモンスターボールに戻しながら、声をかける。
「よくやった、ビビ。よく頑張ってジュカインにダメージを与えてくれたよ」
言い終わり、グレイは1つ後悔の念が生じる。
(そう言えばビビは、チルタリスもリザードンも退かせたんだよな……指示が暇な時にちゃんと褒めてやればよかったな……遅いかも知れんが、後で褒めよう)
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現在の状況
グレイ側
レパルダス[呼び方:レパ] (無傷)
ギャラドス[呼び方:KK] (
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