19話目 湖岸の戦場(中)
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レは別に否定しないが……冷静に判断してその考え方に至ってるなら文句ないが、自分を見失ってる内にいつの間にかそうなってたって言うなら話は別だろ……)
そしてグレイは1つ決心する。
(何があったか知らんが……このバトルを通して、お前の目を覚まさせてやるよ! 覚悟しろよエレナ!)
ポケモンバトルは互いの絆を深める儀式であると、古くから言われている。ポケモンバトルを行うと、トレーナーとポケモンの絆が深まり、さらに戦った相手の事も理解できると言われている。
バトルを通じてエレナの違和感を感じ取ったグレイは、今度はバトルを通じて自分の考えを伝えようとしていた。
グレイは2体目のポケモンとしてビビヨンを出した。虫タイプかつ飛行タイプで、りんぷんポケモン。きれいな翅をもつ蝶のようなポケモンで、翅の一部にドットのような模様があるのが特徴的である。
グレイは、静かにビビヨンに話しかける。
「ビビ、今回はちょっと真面目なバトルなんだよ……バトルを楽しんで、トレーナーとポケモンの意思疎通の大切さを示さないとダメなんだ」
真面目に楽しまなければならないバトル。そんな無茶苦茶なグレイの要求に対し、ビビヨンは楽しそうに鳴き声を上げて気合を見せる。
グレイは力強くビビヨンを送り出す。
「じゃあ頼んだぜ、ビビ!」
ビビヨンとチルタリスが、空中で対峙する。
グレイは何度かエレナと戦っているが、最後にエレナと戦った時、目の前にいるチルタリスは進化前のチルットであった。グレイが、エレナのチルタリスの“コットンガード”を見たのもこのバトルが初めてである。
グレイは、相手がさらに新しい技を覚えているのではないかと警戒する。
(前に最後に戦ったときは遠距離攻撃は無かったと思うんだが……)
そう思い、とりあえずビビヨンに遠距離攻撃を命じる。
「ビビ、“サイケこうせん”!」
エスパータイプの特殊攻撃技“サイケこうせん”によって、超能力的な光線がチルタリスに放たれる。
「チルタリス、“りゅうのはどう”!」
チルタリスからは、ドラゴンタイプの特殊攻撃技“りゅうのはどう”が放たれる。
(あんのかよ……遠距離攻撃……)
グレイは落胆した。
「チルタリス! 今、右! 左……1回下がって、右……そこで上がって、今! 攻撃!」
さらに、エレナお得意の的確な回避指示も健在であった。エレナの様子がいつもと違っても、回避指示の腕が鈍ることは無かった。チルタリスは指示に従うことで被弾を減らしていく。
一方ビビヨンは、特性りんぷん、のおかげで命中率が元々高いため、無茶苦茶に激しく動きながらでも遠距離攻撃を撃てる。逆に言えば、攻撃をしながらでも回避に徹しているのと同レベルの動きを維持できるという事であり、この動きによっ
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