19話目 湖岸の戦場(中)
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グレイ側
ハピナス[呼び方:姐さん] (戦闘不能)
ギャラドス[呼び方:KK] (無傷)
ビビヨン[呼び方:ビビ] (無傷)
レパルダス[呼び方:レパ] (無傷)
エレナ側
リザードン (小ダメージ)
チルタリス (中ダメージ)
アブソル (無傷)
ジュカイン (無傷)
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グレイは、ハピナスが倒された事に焦っていた。グレイにとってハピナスは、ギャラドスに次ぐ新たなエースであったからである。
ハピナスならば、エレナのポケモンを最低1体は倒してくれるだろう。そういう考えがグレイにはあった。
(まあ、姐さんはオレのために全力で戦ってくれたんだ……それでも倒されたもんは仕方ないよな、次のことを考えないとな)
グレイはそう思い、気持ちを切り替えることにした。気分を一新するために周囲の風景を見まわし、そして、ふとエレナの方を見た。
(やっぱり……なんか今日のエレナは、いつもと違うよな……)
エレナの様子を見たグレイは、改めてそう思った。
グレイが最初にエレナの様子に違和感を覚えたのは、ハピナスの放った“メガトンパンチ”に驚いたエレナが声をかけてきた時のやりとりであった。
エレナは真面目な性格で、普段からクールな口調と態度を崩さないが、少しの冗談は通じる人間である。グレイが何か冗談を言っても、呆れた表情で何かしらの言葉が返ってくることが多い。
しかし、グレイが冗談半分で『本当にハピナスかどうかなんて、どうでもいいだろ? こいつは正真正銘のオレのポケモン、『姐さん』さ!』と言った後、エレナは険しい表情をしただけで、グレイに言葉を返してこなかった。
その時エレナは、特別に急いで指示するような状況ではなかったハズである。そもそも先に声をかけてきたのはエレナなのだから。
他にもグレイが違和感を覚える場面は何度かあった。
グレイが冗談半分で軽口を叩いても、返ってくる言葉は冷たく真剣な言葉であり、そもそもグレイが冗談で言っていることに気がついていない様子であった。
また、今日のエレナは、バトルを楽しんでいる気配が一切ない。
普段からエレナは、バトルする時は楽しむ気持ちよりも真剣な気持ちを強く出しているが、それでも真剣なバトルを楽しんでいた。しかし今日に限っては、楽しむ気持ちが全く表れていない。
今エレナを見たグレイは、また1つ違和感が加わった。現在、ハピナスが倒されたことで試合の流れは止まっているにも関わらず、エレナはチルタリスに労いの言葉をかけることなく何か厳しい表情をしている。
グレイはエレナの様子を見て思う。
(なんというか、『勝つことが全て』っていう考え方が漂ってるんだよな……それも考え方の1つだから、オ
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