18話目 湖岸の戦場(前)
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はあるがダメージを受けていく。
(“はじけるほのお”……敵に使われると厄介だけど、自分が使うと便利な技ね)
エレナは、シャルラのマグカルゴが使ってきた“はじけるほのお”を思い出しながらそう思った。
しばらくの間、リザードンが“はじけるほのお”でハピナスを一方的に攻撃する状況が続いた。
そんな中、グレイがエレナに声をかけてくる。
「いつまでそんなチマチマと攻撃するつもりだ? 早く近づいてこいよな」
「近づいて欲しいなら、アタシが近づかざるを得ない状況を作ってみなさいよ」
エレナはまたも冷たく言い返した。
グレイは一瞬エレナを不思議そうに見た後、再び口を開く。
「だったら、そうするさ。姐さん! “タマゴうみ”」
ハピナスが“タマゴうみ”を発動し、自分の体力を回復した。これでリザードンが与えたダメージは全て消え、それと同時に弱い攻撃で少しずつハピナスにダメージを与える事は無駄なことであると判明した。
しかし、この状況を見たエレナは内心で思う。
(残念ねグレイ、それを待っていたの。1度回復技を使えば、しばらく使えないでしょう?)
ハピナスが“タマゴうみ”を発動するのを確認したエレナは、素早くポケモンを入れ替えた。今までリザードンがいた場所に、新たにチルタリスが現れる。ドラゴンタイプかつ飛行タイプのハミングポケモン。雲のような綿のような白くてフワフワした翼に、空色の体をもつ鳥のようなポケモンである。
バトル中にポケモンを入れ替えた場合、新たに出したポケモンは少しの間無防備になり、その隙に好き勝手に攻撃されるリスクがある。しかし今回は、相手のハピナスは砂浜から水上へ踏み出せずにいるため、リスクは無い。
「チルタリス、“コットンガード”! そのまま相手に近づいて“みだれづき”!」
チルタリスは、自身の防御力を超大幅に上昇させる技“コットンガード”を使った。チルタリスの体を更なるコットンが包み込む。
グレイはなぜか、「あれが本当のチルタリスの“コットンガード”か……」などと呟いている。
チルタリスが砂浜に立つハピナスに一気に近づき、ノーマルタイプの攻撃技“みだれづき”を放った。超高威力の連撃技がハピナスを襲う。
ハピナスはグレイに指示されることなく“メガトンパンチ”を発動し、チルタリスを殴りつけた。しかし、“コットンガード”で防御力が超大幅に上昇しているチルタリスには、ハピナスの“メガトンパンチ”があまり効かない。
(力が強いハピナスに最初は驚いたわ。でも、ハピナスにしては攻撃力が強いってだけ。世の中にはもっと力が強いポケモンはいくらでもいるのよ!)
そう思ったエレナが無意識に思い出すのは、シャルラのマグカルゴが使ってきた技“いわなだれ”である。“コットンガード”で防御力を上げたチルタリスも
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