18話目 湖岸の戦場(前)
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況の中、2人とも新たなポケモンを手に入れて最初のバトルである。エレナはハピナスを見るのは初めてであり、グレイもリザードンを見るのは初めてであった。
「お互い、最初っから新しいポケモンを見せ合ってしまうとはな。これでワクワク感は無くなったな」
そう言いながらグレイは笑っている。
(ハピナスは力が弱いポケモン。力技でいきましょう!)
作戦をリザードンに指示する。
「リザードン、相手の真上に飛んでから“ドラゴンクロー”!」
エレナの指示通り、リザードンはハピナスの真上に飛び、巨大な爪の一撃“ドラゴンクロー”を放とうとハピナスに迫る。
「!? 止め!! リザードン、攻撃しないで!」
攻撃を放とうとしていたリザードンだが、エレナはそれを止める指示をした。ハピナスがリザードンを引きつけるような動きをするのを見たエレナは、直観的に攻撃するのは危険だと感じたのである。
リザードンは、“ドラゴンクロー”による巨大な爪の一撃を空振りさせ、再び空に戻った。
エレナは、グレイが一瞬舌打ちしたような表情をしたのを見逃さなかった。
(やっぱり何かあるのね。あの相手を待つ動き……“カウンター”でも狙っていたのかしら? 確かめてみましょう)
「リザードン、“ドラゴンクロー”!」
再び指示したエレナ。しかし、リザードンがハピナスに迫ったタイミングで、さらに新たな指示を出す。
「中断して、“エアスラッシュ”!」
エレナの指示で、リザードンは慌てて“ドラゴンクロー”を中断し、空気の刃を飛ばして相手を攻撃する飛行タイプの特殊攻撃技“エアスラッシュ”を放った。
ハピナスはリザードンを引きつけて何か構えをしていたが、無抵抗に“エアスラッシュ”を受けただけで何もしてこなかった。
その光景を見たエレナは結論を出す。
(やっぱり! “カウンター”を発動していたのね! あんなに接近したのに攻撃してこないのは、“エアスラッシュ”が特殊攻撃だから“カウンター”が失敗に終わって動けなかったからでしょう?)
エレナは再び同じ指示を出す
「リザードン、“ドラゴンクロー”!」
先程と同じく、最初は物理攻撃技“ドラゴンクロー”で攻めると見せかけて、途中で特殊攻撃技“エアスラッシュ”に切り替える作戦である。
グレイが、このバトルで初めての指示を出す。
「ダメだ姐さん! もうバレてる! 殴るしかない!」
グレイの指示を聞いたエレナは、内心で思う。
(無駄よ! もし“カウンター”を止めるんだったら、そのまま“ドラゴンクロー”で攻撃すればいいもの!)
リザードンの“ドラゴンクロー”による爪の一撃がハピナスに直撃した。
その直後、ハピナスの短い手から凄まじい威力のパンチが放たれた。ノーマルタイプの攻撃技“メガトンパンチ”である。
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