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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#15
PHANTOM BLOOD NIGHTMAREZ 〜Trust Ambivalent〜
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ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!



 異質な存在の違和感、等という生易しいモノではない、
あからさまに強大なる力の奔流が周囲から立ち上がった。
 否、周囲とは言っても先刻までの戦闘地帯から遙か遠く離れた場所。
 シンガポールの首都全域を覆い尽くす封絶の俯瞰(ふかん)から5箇所、
天に届く光の柱が出現し、ソコから山吹色の炎が不可思議な紋章と紋字と共にたなびき
燃え盛る大樹を螺旋状に包み込んでいく。
「おい……『まさか』 だろ……?」
「私だって、信じたくない……でも内側の方から……」
 やがて大樹全面をびっしりと覆い尽くした紋章と紋字が
無数の法陣を構成して発光、役割を果たした存在の力が
ハラハラと舞い落ちる光景の先。
「……」
「……」
 灰燼に帰した筈のティリエルとソラトが
『背後の大樹ごと』 完全なる “復活” を果たした。
 呆気に取られる二人を余所に、初見と寸分違わぬ姿の双子が
寄り添いながら穏やかな表情浮かべる。
「お兄様、痛む所は御座いませんか?」
「うん、ティリエルは大丈夫?」
「私ならこの通り、お兄様が庇ってくださいましたから」
 少女は力強い笑みでそう言い、似合わない仕草で細腕を折り曲げて見せた。
 その仲睦まじき双子の眼下で、承太郎とシャナ、二人の表情は蒼白となっていた。
 絶対の自信を持って繰り出した 「策」 と 「(ワザ)
ソレが完璧に極まったのにも関わらず敵はいともあっさりと復活を果たした。
 振り出しに戻る所ではない、その為に費やした労力も損傷(ダメージ)もかなり大きい。
 同じ手が通用しないのは向こうも同様、
ましてや先刻の 『能力』 を恒常的に使えるのならば、
最早 「策」 自体が意味をなさない。
 (さなが) ら、始まる前から勝負の決まっているゲーム、
ルールを無視して無尽蔵に駒を補充できるチェスのようなモノだ。
「……取りあえず、さっき見えた5つの柱、
そっから何らかのエネルギーがあの二人に供給されている、
ソレで間違ってねぇか? アラストール」
「……うむ、しかし我等に一切気取られず、
これほど巧妙な自在法を複数創造しておくとは……
アノ娘、何という “自在師” だ。
その才だけなら “弔詞の詠み手”
否、 あの “螺旋の風琴” を凌ぐやもしれん」
「ヴィルヘルミナと戦った男が、完全に 「煙幕」 だったってコトね。
足止めは出来ると予想して、「同時進行」 してたんだ」
 絶望する事に意味はない、諦めだけは決してしない、
不屈の精神を持つ三人は、勝機の見えない闇の中でも懸命に可能性を模索する。
「思えば、奴等どこか攻撃が一辺倒(いっぺんとう)で、防御には意識を()いてねぇようだった。
ソレがあの 「治す」
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