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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#15
PHANTOM BLOOD NIGHTMAREZ 〜Trust Ambivalent〜
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のフレイムヘイズが生きているという事は、
当然あの男も生存しているというコト。
 いつ奇襲を受けても良いように、ソレを逆手に取る為に、
神経は極限まで張り詰めさせている。
 しかし何処(どこ)に隠れているのか、殺気は疎か微弱な視線の力すら感じない。
「フフフフフフフ、どこにいるのか解らないなら、
教えてあげましょうか?
灯台下暗し、自分の足下というのは(おろそ) かなものね。
ほら、あそこよ」
 シャナが視線を送った先、大樹の剥き出しになった根の部分にその人物はいた。
 そこから数メートル離れた位置に、裏返しになったマンホールの蓋が転がっている。
 先刻、シャナが地下鉄に転がり込んだように承太郎は、
下水道の中に潜り込み網の目のように錯綜する通路を
目的の場所へと進んでいた。
 途中携帯電話で連絡を取り合っていたので互いの位置は解っていた。
 そしてコレから繰り出す、相手の予想を文字通り根底から覆す『策』 も。
(あんな場所に……しかしフザけてますの。
そんな場所からどんな攻撃を仕掛けようと私達には掠りも)
 侮蔑するように瞳を細めるティリエルの思考が、次の瞬間途切れた。
 承太郎の背後から抜け出た幻像、その握り締めた右拳から激烈なる光が迸った。
 聳える大樹の威圧感に匹敵し、数十メートル離れた頭上の瞳にも灼き付くほどに。



   ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
  ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッ!!
 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッッッッ!!!!!



「な!?」
「うわぁ!」
 遠間でも間近に感じられる、極限まで高まったスタンドパワー。
 空中に佇むシャナ同様、承太郎もまたマンホールの真下で
存分に力を溜める時間を与えられていた。
 己が最大の流法(モード)を、心おきなく繰り出せる場所と共に。 
(まさか……まさか……! 紅世の王でもない人間が、
“そんなコト” 出来る筈が……!?)
 導き出た結論をティリエルが否定するより速く轟いた、
天地を劈くほどの大炸裂音。



「オッッッッッッッッラアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァ
ァァァァァ―――――――――――――ッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!」



 微塵の誤差なく重なる大喚声。
 強靭無双なる戦慄の轟拳、
『スター・ブレイカー』 が叩き込まれたコトにより大樹全体が(かし)ぎ、
そして走った亀裂によりその根本がへし折れた。
「お兄様! お離れに!」
「ティリエル危ない!!」
 突き飛ばそうとする妹を兄が抱え込み、
その背後より大地から離れた巨木の幹が怖ろしい存在感で二人に迫る。
 そのまま情け容赦なくソ
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