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NARUTO日向ネジ短篇
【いたずらなお月様】
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のネジ兄さん?」

 ヒナタが目を向けると、ネジは片手を口元に宛がっていた。


「───・・・いや、あの、ヒナタ様の欠伸が、移ってしまったようで」

「あ、じゃあ兄さんもあくびをしたのね? ふふっ、どうりでちょっと涙目になってるよ」

「それは、あなたもでしょうに……」

 互いにフフっと笑い合うヒナタとネジ。

「眠気がある内に、お互い寝床に戻った方がいいよね」

「そうですね、では屋敷前まで送ります」

「1人で戻れるし、私なら大丈夫だよ」

「いえ、それでは俺の気が済みません。───では、戻りましょうか」



 ヒナタとネジは、日向邸の前で別れる前に一言交わした。

「それじゃあネジ兄さん、おやすみなさい」

「えぇ、お休みなさい……ヒナタ様」





─────「…………ぁ」

「あっ、ヒナタ姉さまが目を覚ました!って...、今は中身ネジ兄さまなんだっけ」

 ヒナタが意識を戻すと、妹のハナビとナルトが心配そうにこちらを上からのぞき込むように見つめていた。

どうやら、病室のベッドに寝かされているらしい。


「あ、れ……私、どうして────」

「お...? ヒナタの姿で、ヒナタの声になってるってばよ! 作り声じゃねぇよな、元に戻ったのかッ?」

「ナルト、君...? 何を言って……」

「ヒナタ姉さま、忘れちゃったの? 昨日の朝、ネジ兄さまの姿でヒナタ姉さまの声になってたでしょ! 兄さまはその逆で────ああっ、言っててややこしくなってきた!」

 1人混乱し出すハナビ。

「あ……そういえば私、ネジ兄さんの姿から戻れなくて、その上誰かに襲われて────あれ、ちょっと待って、ネジ兄さんは...!?」

 どんな状況だったか思い出してきたヒナタは、上半身を起こしてネジの姿を目で探したが見当たらない。

「兄さまは、別室だよ。さっき様子見て来たけど、まだ眠ってる。───わたしはその場にいなかったけど、姉さま達を襲った奴らが兄さま姿の姉さまに何かの毒を与えたみたいで意識なくて、医療忍者の人が毒を抜いてくれたからもうすぐ目を覚ますんじゃないかな。...てゆうか、姉さまの中身が元に戻ったってことは、兄さまの方も中身戻ってるかもよっ?」

「オレとヒナタ姿のネジで力合わして黒ずくめヤロー共から、ネジ姿のヒナタを助け出したんだけどよ……、ヒナタの姿したネジが、急に胸に手ぇ当てて苦しみ出して、意識失ったままのネジ姿のヒナタに折り重なるみてぇに倒れちまったんだ。オレは意識の無ぇ二人担いで、急いで病院に連れてったんだってばよ」

 ハナビとナルトがそう話し、ヒナタとしては元に戻れた事よりネジの身体を守れていなかった事を悔やんだ。

自分が
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