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NARUTO日向ネジ短篇
【兄さまと姉さまと時々ナルト】
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そうなのかヒナタ、だったら一緒に出かけりゃよかったのによ!」

「は、ハナビ、ナルト君」

 少し遠目に様子を見守っていた二人がヒナタとネジの元にやって来て、この時ヒナタは以前と違いナルトを前にしてもまごつかなくなっていた。

ハナビはそれを見て、やはり姉の気持ちがナルトではない方向に行きつつあるのを察してライバル心を燃やしかけたが、口をついて出たのは自分でも意外なものだった。

「ヒナタ姉さま! ネジ兄さまの件は保留にするから、わたしに気をつかわなくていいよ? 兄さまは、姉さまの買い出しに付き合ってあげて! わたしはナルトに家まで送ってもらうからっ」

「へ? 何でオレがハナビを───」

「か弱い女の子を1人で帰らせるつもり? …ほら、連れてけナルト!」

 ハナビは強引にナルトの背に飛び付いた。

「しゃあねぇなぁ…。んじゃネジ、ヒナタ、またなッ!」

 ナルトはハナビを背負って跳躍し、すぐに姿が見えなくなった。

…残された二人は顔を見合わせ、ヒナタの方が紅くなって下向き、ネジの方はナルトにハナビ様を任せて良かったものかと思案しつつ、ヒナタの用事に付き合うのだった。

───ハナビはナルトに背負われながら、姉と従兄を思いやった。

(わたしは兄さまも姉さまも大好きだ、それはこれからも変わらない。そんな二人が結ばれることになったら、とても素敵なことだと思う。でもやっぱり、姉さまがナルトと一緒になったりしたら……その時は全力で、ネジ兄さまをもらうからねっ)



《終》


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