第二十九話 ジャガイモはどうして食べる
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第二十九話 ジャガイモはどうして食べる
とりあえず自分の仕事は終わらせたドイツ。最後に敵地であるフランスにおいてフランス料理を食べてこれからのことを考えることにしました。
場所は如何にもおフランスといった感じの優雅なレストラン。そこでこれからのことを考えるのでした。
「情報は掴んだ。後は」
心の中で呟いています。変装はしたままです。
「後でイタリアを回収せねばな」
「お客さん」
ここでウェイターが彼に聞いてきます。
「何がいいんだい?」
「とりあえず適当に作ってくれ」
「あいよ!あっ、そうだ」
ウェイターはここでふと気付いたようでした。ドイツに声をかけてきました。
(フ、フランス)
何とこの店は彼自らウェイターをしています。凄い店ではあります。
「お客さん!」
「あ、ああ」
フランスが来たので驚きながら応対するドイツです。
「湯加減の方だけれど」
「じっくりとやってくれ。ポテトはな」
「わかったよ。ケチャップはいるかい?」
「いや、いい」
慌てながらもその声に答えます。
「大丈夫だ」
「そうかい。それじゃあ」
暫くしてジャガイモが来ました。適当なものと注文したらこれが来たのです。
「ふむ」
言うまでもなくジャガイモはドイツの大好物なので思わずにんまりと微笑みました。それで少し得意げになって思うのでした。
(気付いていないようだな。意外に俺の変装もいけるかも知れないぞ)
ところがここで。
「・・・・・・おい」
フランスが彼に声をかけてきました。
「!?」
「御前ドイツじゃないのか!?」
「な・・・・・・何故ばれたっ!?」
驚くドイツに対してフランスが指差したものとは。
「それ見てみろ」
「うっ・・・・・・しまった!!」
ジャガイモをグチャグチャに潰していたのです。ついつい自分の癖を曝け出してしまったドイツでした。油断大敵。
第二十九話 完
2008・1・20
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