第15話 復讐の始まり
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出したように問うてきた。
「そう言えば、昨夜の詳しい騒動の内容には聞いておらんぞ。差し支えなければ聞きたいんじゃがのお」
「む、思えば私も現場の事は聞いていなかったな。話せ」
そう言われた士郎としても隠し立てする事が無いので素直に話す。
そして聞き終えた2人は難しい顔をする。
「突発的でもなくモモを狙った訳でもないが、新たな脅威の出現とは・・・。一応聞いておくが、藤村組の抗争相手じゃ無いんじゃろ?」
「当然です。いたとしても関東圏内で何か企んでいれば、すぐさま気付く雷画の爺さんの化け物並みの耳聡さと目聡さに直観力については、鉄心さんの方がご存じの筈では?」
「まあ、そうじゃな」
一応納得した鉄心。そしてスカサハは独り言のように呟いている。
「無限に湧くオートマタにそれを操るデコイ。そして撃破後は全てまるで始めから無かった様に、残存数もスクラップの破片一つも残らず町中から消え失せていたか。全て宝具であるなら説明が付くが、果たしてサーヴァントの真名は何所の誰であろうな・・・」
「恐らくは近代なのでしょうが、わかりませんね。それよりも俺が気にしているのは――――」
「葵紋病院から消えた少女と、その病室で新たに呼び出されたであろうサーヴァントだな?それについては一度帰宅してから話すべきだな。小僧も暇では無かろう?」
「小僧呼ばわりはヤメて欲しいんじゃがのお」
しかしスカサハは鉄心の言葉を返そうともせずに立ち上がる。
その態度に鉄心は溜息をつき、士郎は師匠らしいと内心で思いながらお暇させて頂きますと、礼をしてからスカサハの後に続く様に出て行った。
−Interlude−
百代は夕方、川神院に帰る為に土手付近を歩いていた。
しかしそこで夕日をただ眺めているモロに出くわした。
「モロ・・・?お前そこで何してるんだ?」
「・・・・・・あ、モモ、先輩。うん、ちょっとね」
「ちょっとじゃないだろ?お前がここ最近おかしいって皆で相談してたんだ。何かあるなら聞いてやるぞ?」
「そ、それは・・・・・・」
警察には郊外を控えてくれと言われた手前、相談したくても出来なくなっていた。
しかし百代は川神院の娘であり武神だ。
もしかしたら何とかなるかもしれないと言う前向きさと、警察との約束を天秤にかけて迷うモロ。
そんなモロに話しかけた百代と言えば唐突に強い何かを感じ取った。
(!?・・・・・・これは殺気・・・?いや、殺気では無いが似ている“何か”だ)
百代が感じ取っているのは魔術や神秘的な波動だ。
百代は当然知らないであろうが、魔術とは常に死のリスクを抱えている。
その死のリスクは武術家からすれば殺気の波動に似ているモノだ
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