第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#13
決意の誓戦 “運命” VS 『運命』U 〜Destiny C/D〜
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と同時に、
光るその衝撃が時限式の爆弾のように震え始める。
(ま、まさか……! まさかッ!?
コレがこの小娘の 『スタンド能力!?』
最初にエンジンが停止したのもッ!
スタンドの誤作動ではなくこの 『能力』 を使用したからッッ!!)
「ゼロですッッ!!」
極限の随 に、時間の感覚を喪失したドライバーの眼前で、
『運命』 のカウントダウンが終わりを告げる。
ヴァッッッッッッッッグオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォォォ
ォォォォ―――――――――――――――ッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!
「0」 の数値を指し示した瑠璃色の衝撃が一斉に爆ぜ、
またも兇悪な重厚を宿した魔改車は蹴り飛ばした空き缶のように吹っ飛んだ。
何とか空中でスタンドパワーを放出し、
横転する事だけは避けた車体の傍で、
コンコンとサイドウインドウを叩く音。
腰の位置で清楚に両手を組んだ少女の前で、
裡から抜け出たスタンドがガラス越しにこちらを見つめている。
「ひいィィィッ!?」
立場が完全に逆転し、今度は男の方が怯える番。
その様子をつまらないものでも視るように、
少女は 『能力』 の概要を静かに告げる。
説明ではなく 「警告」 として。
「私のライトちゃんは、自分の殴ったモノを
『時間差』 で攻撃出来るんです。
秒 読 みの間、その衝撃は完全に無効化しますが
同時にあらゆる物質を 「透化」 します。
つまり、相手のスタンドと攻防をせず
「本体のみ」 を攻撃出来るという事。
コレが、どういう意味か解りますよね?」
可憐な風貌とは不釣り合いにも視える、
凄味を滲ませた言葉と威圧感。
まるで少女の慕う何者かが、乗り移っているかのように。
「ひ、ひいィィィィィィィ!! わ、解りました!!
アナタの 『能力』 は最強です!! お嬢さん!!
とても私如きのスタンドに勝ち目は有りません!!
どうかッ! どうか命ばかりはお許しをぉぉぉぉ〜!!」
「……」
機械合成音ではなく車内から響く生の肉声。
最初の威勢はどこへやら、
劣勢になった途端嘘のように卑屈になる男に
吉田は嫌悪を通り越して憐れみすら湧いてくる。
最も男の怯えも、ある意味必然。
少女、吉田 一美の有する 『聖 光 の 運 命』 の能力は、
あらゆるスタンド能力の中でも最強クラスの領域に位置する、
『時空間系操作能力』
この世界の根元を司る能力故に、少女がその気になれば手を触れずして
相手の骨を砕き折ったり内臓を握り潰すコトも可能。
卑屈なる者はそれだけ己の保身に長けている、
名も解らぬ “|運 命 の 車 輪《
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