第11話 目覚める刃(後編)
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「コウキ殿のシナリオ通りです。
敵艦の中にもし体当たりして来るようなら、
機関部を破壊してアークエンジェルを守れ、と命令されております。
我が艦は潜水艦の設計思想で作られていますから、損傷を負っても航行に支障はありません。」
ハルバートン
「コウキ殿はそこまで見越していたか?」
カリーニン少佐
「それにしても、ストライクの働き見事です。
ビーム兵器が不利な戦場で、敵ジンのメインカメラだけをピンポイントで破壊するとは?」
ハルバートン
「戦果は?」
オペレータA
「はい。ストライクの攻撃による着弾12、何れもジンは着弾後に戦線を離脱しています。
それも最後の6機は、2分間の戦果です。」
「「…」」
オペレータB
「限界点まで、あと5分!」
ハルバートン
「それにしてもモビルスーツに、あのような弱点があろうとは?」
カリーニン少佐
「はい。モビルスーツは戦車思想です。
装甲を厚くしている分、速度は出ません。小回りは上ですが。
そこで遠隔からの硬化剤を使って、得意な機動性を奪えば戦場を有利に運べます。
Nジャマーの様に電波に影響する空間では、散弾やペイント弾も有効です。
モビルスーツは必ず、メインカメラで視覚を得ています。
潰さなくてもその視界を邪魔すれば、動揺しないパイロットはいません。
コーディネイターは人類の長所を集めたに過ぎません。
人類に不可能な事は、彼らにも出来る筈はありません。
弱いものが強い者と戦う時は、知恵を絞って相手の弱点を探すのです。
彼らは化物ではありません。
こんな簡単な手にも、引っ掛かります。」
ハルバートン
「いや、その発想はなかった。」
カリーニン少佐
「本来は情報部の分析官の仕事です。
地球軍の上層部は腐敗しているようですな。」
ハルバートン
「あぁ、利権絡みで役にも立たんことばかりに予算を注ぎ込むバカな連中は、
戦場でどれほどの兵が死んでいるかを、数字でしか知らん!」
カリーニン少佐
「コウキ殿は言っていました。
『私ならハルバートン提督を軍のトップに据える。
そして早期講和して、エネルギーと食糧問題を解決する。』と。
私も同様に思います。」
ハルバートン
「あっはははっ。コウキ殿は政治センスもあるようだな。
コウキ殿が上官なら苦労しないでしょう。」
Sideout
Side マリュー・ラミアス
ノイマン
「降下シークエンス、フェイズツーに移行!」
マリュー
「ミスリル艦はどうなったの?」
光輝
「大丈夫だ。ローラシア級の本体を、大気圏外に押し上げている。
残念ながら破片はしょうがない。」
マリュー
「キラ君とフラガ大尉は?」
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