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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第十九話 派遣任務 5
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???」
訳が分からない。なぜ露天風呂にフェンスが、と思う。
が、結局分からないので、そのまま身を湯に沈める事にするアスカ。
「あ〜、やっぱ風呂は露天だよなあ〜」
アスカは手足を伸ばしてくつろぐ。マナーとして、腰まで届く黒髪は湯に浸からないように頭で止めている。
「これで混浴だったら文句なしなんだけどなー。色々問題だろ、それだと」
と一人突っ込みを入れる。その時だった。
「何だ、このフェンスは……え?」「え?」
どこかで聞いたような声がして、アスカは思わずフェンスの方に目を向けた。
そこには……フェンス越しに、ナイスプロポーションの上司が素っ裸で立っている。
完全に虚を突かれたのか、シグナムはポカンとしてしまっている。
「「…………」」
アスカも、呆然とシグナムと目を合わせて……自然と視線が下がる。
一瞬の間があり、
「「うわあぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」
アスカは背を向け、シグナムはボチャンと湯の中にしゃがみ込む。
「な、な、な、なぜお前がここにいる!」
明らかに狼狽した声でシグナムが怒鳴る。
「だ、だ、だ、だってこっちは男湯ですよ!」
狼狽さならアスカも負けてはいない。思いっきりうろたえている。
「何を言っている!こっちは女湯だ!」
「そ、そんな事言われても……あっ!」
そこでアスカはフェンスの意味に気づいた。
「考え無しで広い露天風呂を作って、男湯お女湯が繋がっているのに気づいてフェンスを設置したとか?」
「………」
「それとも、元々混浴用に作ったのはいいけど、問題が出てフェンスを設置したのかもしれませんね」
シドロモドロになりながら言うアスカ。
「問題?」
「……その、いかがわしい問題……なんじゃないスか?」
アスカが言うと、シグナムは赤かった顔を更に赤くした。
気まずい雰囲気になる。上司と部下。しかも、さっきまで任務で一緒だった。
お互いにどうすればいいのか、解決策が出てこない。
「……貴様、見たな?」
その空気に耐えられなくなったシグナムが口を開く。
が、その声は低く、猛獣が唸る声にも似ていた。
湯船に浸かっているにも関わらず、アスカは寒気を感じた。
「え、いや、あの、そのっ!!」
「こっちを見るな!」
振り返って言い訳をしようとするアスカに、豪快にお湯をかけるシグナム。
バシャッ!と結構大量にぶっかけられる。
「「……」」
重苦しい沈黙が漂う。
他にお客さんがいればまだ良かったのかもしれないが、ここにはアスカとシグナムの二人しかいない。
(ラッキースケベじゃねえぞ、これ!完全に死亡フラグだよ!)
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