第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#12
決意の誓戦 “運命” VS 『運命』 〜PHANTOM BLOOD NIGTMAREX〜
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直接本体が “乗り込んでいる為” その差は明白なモノとなる。
この 『近距離密着型』 とも云えるスタンドとの接近攻防、
残念ながら少女に万一つの勝ち目もない。
「クハハハハハハハハハハハハハハ!!
このまま車輪に巻き込んで擦り潰してやろうか!?
それでも壁に突っ込んで押し潰される方が良いか!?
どっちでも好きな方を選べ! 余り時間はやれんがなッ!」
徐々に、しかし確実に、体力が搾り取られ吉田のスタンドは追い込まれていく。
神聖な光を放つ細腕が、狂気の暴走車に押し込まれていく。
見た目にもはっきりと疲弊した様子が解る自分の分身に、
吉田は意を決して駆け寄った。
(!!)
喋る事の出来ないスタンドが、主の意外な行動に眼を瞠る。
「ライトちゃん。頑張ろう? 私も一緒に支えるから。
だから、最後まで諦めない。必ず勝って、一緒に帰ろう」
そう言って吉田は、スタンドと一緒に車のボンネットへ手を置く。
「ハハハハハハハハハハハハハハハハ!!
バカめ!! 今更小娘一人の力が加わったからといって何になる!?
“T ・ A” も使えん貴様にスタンドパワーを
制御する事は不可能だろう!」
苛立つようにバンパーを殴った 『聖 光 の 運 命』 が
再び主と共に車体を支える。
微かに傾けた横顔、最愛の少女は眼前の危機など無いかのように
優しく微笑んでくれた。
「そんなにお望みなら二人仲良く轢き殺してくれる!! 死ねい! 小娘!!」
踏み躙るように全開となるアクセル、放出するスタンドパワー、
最後の砦も決壊し数瞬後には惨たらしく押し潰される少女とスタンド。
だ、が。
ヴァギァアッッッッ!!!!
突如、何の脈絡もない破壊音が、
スタンド、“運 命 の 車 輪”の 「内」 から響いた。
突然の衝撃で内部のエンジンがイカれたのか、
車体は前のめりに急停止し後輪を浮き上がらせる。
耳の痛くなるような排気音とトルク音、
機械合成音も途絶えた静寂の空間に、
少女の凛とした声が鳴り渡る。
「いまよッ! ライトちゃん! 思いっ切り押して!!」
如何なるチューンアップを施したモンスターマシーンであろうとも、
エンジンが動かなければ只の鉄屑。
スタンドと少女に全力で押された車体は、
潤滑剤を塗られた床を滑るテーブルのように
抵抗もなく路上を後退する。
ドグッッッッシャアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァ
――――――――――――――――!!!!!!!!!!!!!!
そのまま対面に有るテナン
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