第2章:異分子の排除
閑話3「日常とチヴィット」
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「....ラウラ、準備はいいか?」
「ああ。いつでも来い!!」
アリーナにて、二人の男女の声が響き渡る。
その観客席にて、桜はその様子を見守っていた。
「トーナメントで付けれなかった決着...だったっけ?」
「そうだ。ラウラが結構拗ねちまってな。こうしてアリーナを何とか借りてやってるって訳さ。」
隣に座ったシャルに対し、桜が答える。
「相手はドイツの代表候補生...よね?試合では全然武装を使ってなかったけど...。」
「使う必要がなかったからな。...ちなみに、一対一だと途轍もなく厄介な武装持ちだ。」
桜の斜め後ろに座った鈴がそう呟き、それにも桜は答える。
「途轍もなく...ですか?」
「...まぁ、所謂初見殺しだな。だけど、それを使わない方がラウラは総合的には強いぞ。」
「飽くまで初見殺しですから、全力を出すような相手ではむしろ不利になるんですよ。」
同じく隣に座るセシリアの疑問に桜が答え、ユーリが補足する。
「一応、使う時は使うがな。秋十君もそれは承知しているから、牽制にしかならん。」
「...あ、使いますよ!」
ユーリがそう言って、皆が試合に注目する。
「はっ!」
「っ....!」
何度かぶつかり合い、一度間合いを離した秋十は、多数の特殊な黒い短剣を投げる。
ブーメランのように弧を描く合計四つの短剣は、包囲するようにラウラに迫る。
「岩を断ち、水を裂き...逃げ場を挟む鶴の一声...!受けてみろ!!」
「っ...!」
「“ブラックバード・シザーハンズ”!!」
そして、さらに短剣を二振り展開した秋十との、ほぼ同時の六連撃が繰り出された。
―――ギギィイン!!
「ちょっ...何よあれ!?」
「あんなの、どうやって回避すれば...。」
その攻撃に鈴とセシリアは戦慄する。
「....なるほど。直接通じないから防御に使っているな。」
「そうですね。」
桜とユーリは冷静に見ており、何が起きたのか把握していた。
「何が起きたの?」
「さっき言っていた武装を使ったんだ。」
シャルの疑問に桜は説明する。
「AIC。任意の対象の動きを止める事ができる。さすがにISそのものを止めるには集中力がいるが、投擲した短剣なら全て止める事ができたようだな。」
「そして、秋十さんの攻撃を受け止めた反動で包囲から抜け出した...という訳です。」
二人の言う通り、四つの短剣をAICで止め、秋十本人の攻撃をプラズマ手刀で受け止
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