第1話
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く。
『――――――必中無弓』
そして、砲のような形状へと再構築された方天画戟を空へと向け、某宇宙戦艦の波動砲じみた青白いゴン太のビームを発射。そしてそのビームが地球に向かって堕ちゆく流星を飲み込んだ。
暫くしてビームを発射し終わり、その余波が収まると、空にあった百の流星は一つ余さず欠片も残さず消え失せていた。
『これで良し。後は猪共の鏖殺か。……数も多い事だし、一掃するか』
そう言うとズェピアは方天画戟を虚空へと消し、呪力を練り上げ言霊を紡ぐ。
『―――ケララー・ケマドー・ヴァタヴォー・ハマイム・ベキルボー・ヴェハシェメン・ベアツモタヴ
されば6足6節6羽の眷属、海の砂より多く天の星すら暴食する悪なる虫ども。汝が王たる我が呼びかけに応じ此処に集え。そして全ての血と虐の許に、神の名までも我が思いのままとならん』
このタイミングで自身らの体内に呪力の塊が生み出されている事に気が付いた猪達。
『―――喰らい、貪り、埋め尽くせ』
争いを止め、呪力を送り込んだ主を探す猪達。そして、猪達が呪力を送り込んだ主――ズェピアを発見した時には、時既に時間切れ。
『―――来たれゴグマゴォオグッ!』
猪達が最期に見たのは、金の髪を靡かせる魔王でも、雷風荒れ狂う空でもなく――
――自身の体内より、肉を食い破って溢れ出る無数の蝗の大群であった。
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