EPISODE05勇者W
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は、なんとなく彼女の気苦労が分かった気がした。
その後、アリアは「二人は恋人同士?」と仕掛けては、あたふためくセシリーとルークの様子を見て楽しんでいた。随分と悪戯好きな魔剣である。
「とにかく、セシリー=キャンベル。その女の何処が魔剣なんだ?」
「もっともな質問だ。アリア」
セシリーの頼みに、アリアはこくりとOKの返事を出した。
一人距離をとって、アリアは4人が見守る中で、ある文言を唱える。それは、凱にとって何度か聞いたことのある文言だ。
妙な3人組みと絡まれたときに、披露してくれたあの時と一緒だ。
――眠りを解け――
――真実を掴め――
――風をこの手に――
――神を殺せ!――
静かでいて、それでいて力強いらせん状の白銀が風となってアリアを包む。
何度聞いても、気になるのは最後の一文だ。
「「神を……殺せ……か」」
凱とルークは、同じ仕草で同じ感想を漏らしていた。
「なるほど、そういう事か」
やがて四散した風の中から、アリアの姿と入れ替わるように、一振りの剣が大地に突き刺さっていた。
十字を基形としたレイピア。刺突専用の剣。特殊形状の柄だ。
(スウェプト・ヒルトって言ったかな。俺の知ってる中世ヨーロッパのレイピアよりも
複雑な鍔をしているな。まるで生きた金属みたいだ。この風を感じるたびに、何となく風龍を思い出す)
アリアの風に、凱は以前共に戦った風の勇者を思い浮かべていた。
何度見ても、アリアが魔剣へと変わるこの瞬間だけは見入ってしまう。凱もまた、セシリーと一緒にその一部始終を見ていた。
魔剣化は、恐らく凱の世界でいえばシステムチェンジに相当する者なのだろう。
システムチェンジとは、勇者ロボが状況に最適化する為の変形を意味する。またはその為のパスワード。これを唱える事なしには、別形態移行システムチェンジする事ができない。
きっと、アリアも魔剣と化すには、この文言パスワードを唱えるのは必須となるだろう。そう凱は推測する。
「彼女は魔剣アリア。人でもあり、剣でもある。そして」
セシリーは手にとった「剣」を横薙ぎに振るう。
そして、レイピアは文字通り『風』を生んだ。
未知の力を宿した剣、まさしく魔剣だな。
「もういいよアリア。ありがとう」
セシリーのお礼に応え、アリアが帰還する。
「ただいま。セシリー」「お帰り」
すると、セシリーは凱に視線を送る。
「多分、ガイのほうがすごいと思うぞ」
「俺?」
「あたしもみた-―い。ガイの「あの」姿」
騎士と魔剣が勇者をリクエストする。
「あの姿って……どういうことですか?」
リサのあどけない顔が、右と左を行ったり来た
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