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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
赤い閃光
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たんだ」
キリトは真顔で続ける。
「それに、まさかクラディールがモンスターに変身するなんて。最近はアインクラッドであり得ないことがたくさん起きている。でも、俺達には守護天使がついてる。俺もアスナも、こうして無事だったんだ」
アスナの瞳を見つめ、ゆっくり頷きかける。
榛
(
はしばみ
)
色
(
いろ
)
の瞳に薄く涙を滲ませ、アスナは握り締めたキリトの手に、そっと唇を当てた。柔らかな動きが、直接伝わってくる。
「わたしも……背負うから。キミが背負ってるもの、全部一緒に背負うから。約束する。これからは、絶対にわたしが守るからね……」
それこそは__。
かつてのキリトが、今に至るまでついに一度として口にできなかった言葉だった。しかしこの瞬間、唇が震え、自分の喉あるいは魂から音が
零
(
こぼ
)
れ出てくるのを、キリトは聞いた。
「……俺も」
ごくごくかすかな声が、密やかに空気を揺らした。
「俺も、キミを守るよ」
その一言は、情けないほどに小さく、頼りなかった。キリトは思わず苦笑し、アスナの手を握り返すと呟いた。
「アスナは……強いな。俺よりずっと強い……」
すると、ぱちくりと
瞬
(
まばた
)
きしてから、アスナは微笑んだ。
「そんなことないよ。わたし、元々向こうじゃ、いつも誰かの後ろに隠れてるような性格だったんだ。このゲームだって自分で買ったんじゃないんだよ」
何かを思い出したようにクスクス笑う。
「お兄ちゃんが買ったんだけどね、急な出張になっちゃって、わたしが初日だけ遊ばせてもらうことになったの。すっごい悔しそうだったのに、2年も独り占めしちゃって、怒ってるだろうな」
身代わりになったアスナのほうが不運だと思うが、ここは頷いておく。
「……速く帰って、謝らないとな」
「うん……。がんばらないとね……」
だが、言葉とは裏腹に
口
(
くち
)
籠
(
ご
)
もったアスナは不安そうに眼を伏せると、身体ごとピタリと
擦
(
す
)
り寄ってきた。
「ね……キリト君。さっき言ったことと矛盾するようだけど……ちょっとだけ、前線から離れたらダメかなぁ」
「え……?」
「なんだか怖い……。こうして、やっとキミと気持ちが通じ合ったのに、すぐ戦場に出たら、またよくないことが起きそうで……。ちょっと、疲れちゃったのかもしれない」
アスナの髪をそっと
梳
(
くしけず
)
りながら、キリトは自分でも意外なほど素直に頷いていた。
「そうだな……。俺も、疲れたよ……」
例え数値的なパラメータが変化しなくても、日々の連戦は眼に見えない
消耗
(
しょうもう
)
を強いる。今日のような
極限
(
ごくげん
)
状況に至る事態があれば
尚更
(
なおさら
)
だ。どんなに強い剣でも、使い続ければやがて折れてしまう。休息が必要な時もあ
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