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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
殺意と変異
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ていった。

「なにあれ!!」

アスナは憤慨(ふんがい)したようにブーツで(かたわ)らの鉄柱を蹴飛ばす。

「ごめんねキリト君。やっぱり2人で逃げちゃったほうがよかったかなぁ……」

「そんなことしたら、俺がギルドメンバー全員に呪い殺されちゃうよ」

キリトを笑ってアスナの頭にポン、と手を置いた。

「うう、今日は一緒にいられると思ったのに……。わたしもついていこうかな……」

「すぐ帰ってくるさ。ここで待っててくれ」

「うん……。気をつけてね……」

寂しそうに頷くアスナに手を握って、キリトはギルド本部を出た。

だが、集合場所に指定されたグランザム西門で、キリトは更なる驚愕と死に見舞われることになる。











別名《鉄の都》とも呼ばれている第55層《グランザム》。以前来た時も思ったが、この街はまるで冷徹な自分自身を表しているようだった。気高く鋼鉄のように硬い心そのものを形にしたようなもの。SAO開発者の《茅場晶彦》がわざとそのような設定にしたと、今にして思える。

キリト達と別れ、血盟騎士団の本部の門を潜り抜け外へ出た俺は、まるで面倒事から解放され、自由に羽を伸ばす鳥のように1回だけ深呼吸をした。

深呼吸と、この本部での収穫が彼の精神がほぐした。

話は数十分前に(さかのぼ)る。





壁が全面透明のガラス張りになった円形の部屋で、再びヒースクリフと顔を合わせた。内容は次のボス攻略についての話し合いだったが、俺には目論見(もくろみ)があった。

「75層のボス攻略については近々うちの団員が調査する。ボスの情報が入手でき次第、キミにも知らせるよ」

「ああ」

素気(すげ)()く答える俺にいちいち気にせず、ヒースクリフは話を進める。

「ではネザー君、次の層に上がるためにも、ボス攻略では期待しているよ」

「……わかってる。用は済んだから、帰らせてもらう」

そう言って後ろへ振り向き、無表情な鋼鉄の扉を右手で開け、闇の中へと消えていった。

期待している……か。

こんな言葉を俺に言ってくれたのは《茅場晶彦》と《加賀美真司》だけだった。

茅場は言わば、俺に世界の概念を教えてくれた師匠的な存在だった。本心を奥深くに隠し、他人との接触を避け、誰にも本性を見せようとしないあの男の素振りは、どうあっても忘れることはない。ある意味、俺と同類の存在だ。

自分で言うのもなんだが__ヒースクリフも、この世界を作った茅場晶彦も、かなり(いびつ)な存在と言える。だがそれ以上に俺は、ヒースクリフとのデュエルに起こったあの__まるで時間を止めたような戦いが気になっていた。奴との戦いに感じた不信感は、今でもハッキリと覚
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