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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
二刀流
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いる俺の顔があった。
頭を貫く痛みに頭をしかめながら上体を起こす。
「いててて……」
見渡すと、そこは先ほどのボス部屋だった。まだ空中を青い光が 残滓ざんしが舞っている。
「どのくらい、意識を失ってた?」
グリームアイズを倒した後のことは何も覚えていないため、目の前の2人に質問し、アスナが泣きながらも答えた。
「ほんの数秒よ。……バカッ……!無茶して……!」
叫ぶと同時にすごい勢いで首にしがみついてきたので、キリトは驚愕のあまり頭痛も忘れて眼を白黒させた。
「……あんまり締め付けられると、俺のHPがなくなるぞ」
どうにか冗談めかしてそう言うが、アスナは離れようとしない。自分の泣き顔を隠すようにキリトの肩に額を当てた。
直後、俺が立ち上がり、それに乗せられるようにキリトが顔を上げた。同時にクラインが遠慮がちに声を掛けてきた。
「生き残った軍の連中の回復は済ませたが、コーバッツと……あと2人死んだ」
「……そうか」
「ボス攻略で死人が出たのは、67層以来だな」
という俺の言葉に、周りの連中は皆弱音を吐く。
「こんなの攻略って言えるのかよ。コーバッツのバカ野郎が……。死んじまったら何にもなんねえだろうが……」
吐き出すようなクラインの台詞。頭を左右に振ると太いため息をつき、気分を切り替えるように訊いてきた。
「そりゃそうと、オメエ何だよさっきのは?」
「……言わなきゃダメか?」
「ったりめえだ!見たことねえぞあんなの!」
気づくと、部屋にいる全員が沈黙してキリトの言葉を待っている。しかし、戸惑ってなかなか話さないキリトに代わって俺が答えた。
「……あれはエクストラスキル。《二刀流》だ」
おお……というどよめきが、軍の生き残りやクラインの仲間の間に流れた。
通常、様々な武器スキルは系統だった修行によって段階的に習得することができる。例えば剣なら、基本の片手直剣スキルがある程度まで成長して条件を満たすと、新たな選択可能スキルとして《細剣》や《両手剣》などがリストに出現する。
当然の興味を頭に浮かべ、クラインが顔をキリトに向け、
急
(
せ
)
き込むように言った。
「しゅ、出現条件は?」
「わかってるよ。もう公開してる」
首を横に振ったキリトに、刀使いも、まあそうだろうな、と唸る。
出現の条件がハッキリ判明していない武器スキル、ランダム条件ではとさえ言われている、それがエクストラスキルと呼ばれるものだ。身近なところでは、クラインの《刀》も含まれる。もっとも刀スキルはそれほどレアなものではなく、
曲刀
(
きょくとう
)
をしつこく修行していれば出現する場合も多い。
そのように、十数種類知られているエクストラスキルのほ
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