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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
軍の意向
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でキリトをつぐむ。アスナは視線をチラリと振って時計を確認し、眼を丸くした。

「わ、もう3時だ。遅くなっちゃったけど、お昼にしようか」

「なにっ」

途端に色めき立つキリト

「て、手作りですか」

アスナは無言ですました笑みを浮かべると、手早くメニューを操作し、白革の手袋を装備解除して小ぶりなバスケットを出現させた。この女とコンビを組んで確実に良かったことが、少なくとも1つはあるな、と不埒(ふらち)な思考を巡らせた瞬間、ジロリと睨まれてしまう。

「……なんか考えてるでしょ」

「な、何も。それより速く食わせてくれ」

むー、という感じで唇を尖らせながらも、アスナはバスケットから大きな紙包みを2つ取り出し、1つをキリトに手渡した。慌てて紙包みを開けると中身は、丸いパンをスライスして焼いた肉や野菜をふんだんに挟み込んだサンドイッチだった。胡椒(こしょう)に似た(こう)ばしい(にお)いが(ただよ)う。途端にキリトは猛烈な空腹を感じて、物も言わず大口を開けてかぶりついた。

「う……美味い……」

二口(ふたくち)三口(みくち)と立て続けに(かじ)り、夢中で飲み込むと素直な感想が口をついて出た。アインクラッドのNPCレストランで(きょう)される、どこか異国風の料理に外見は似ているが味付けが違う。ちょっと濃い目の甘辛さは、紛れもなく2年前まで頻繁(ひんぱん)に食べていた日本風ファーストフードと同系列の味だ。あまりの懐かしさに思わず涙が(こぼ)れそうになりながら、キリトは大きなサンドイッチを夢中で(ほお)()りつけた。

最後の一欠片(ひとかけら)を飲み込み、アスナの差し出してくれた冷たいお茶を一気に(あお)ってキリトはようやく一息をついた。

「お前、この味どうやって……?」

「1年の修行と研鑽(けんさん)の成果よ。アインクラッドで手に入る約100種類の調味料が味覚再生エンジンに与えるパラメータを全部解析して作ったの。こっちがグログワの種とシュブルの葉とカリム水」

言いながらアスナはバスケットから小瓶(こびん)を2つ取り出し、片方の(せん)を抜いて人差し指を突っ込んだ。どうにも形容しがたい紫色のドロリとした物が付着(ふちゃく)した指を引き抜き、言う。

「口開けて」

ポカンとしながらも、反射的にあんぐりと開けたキリトの大口を狙って、アスナがぴんと指先を弾いた。ドロピシャッと飛び込んできた(しずく)の味に、キリトは心底驚愕した。

「……マヨネーズだ!!」

「で、こっちがアビルパ豆とサグの葉とウーラフィッシュの骨」

もう1つの小瓶に入った液体の弾が命中した。その味に、キリトは先刻を大きく上回る衝撃を感じた。

「こ、この懐かしい味は……醤油(しょうゆ)
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