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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
軍の意向
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チ行くよ!」
「お、おう!」
慌てて剣を構え直す。同時に、アスナは単発の強烈な突き技を放った。
迷宮の中に光源は存在しないが、周囲は不思議な
淡
(
あわ
)
い光に満たされて視界に不自由することはない。
薄青い光に照らし出される回廊の様子を、注意深く観察してみる。
下部では赤茶けた砂岩でできていた迷宮だが、登るにつれていつの間にか素材が濡れたような青味を帯びた石に変化してきていた。円柱には
華麗
(
かれい
)
だが不気味な彫刻が施され、根元は一段低くなった水路の中に没している。総じて言えば、オブジェクトが重くなってきているのだ。マップデータの空白部分も後わずかである。キリトの直感が正しければ、この先には多分……。
回廊の突き当たりには、灰青色の巨大な2枚扉が待ち受けていた。全てがデジタルデータで造られたこの世界だが、その扉からは何とも言い難い
妖気
(
ようき
)
が湧き上がっているように感じられてならない。
2人は扉の前で立ち止まると、顔を見合わせた。
「……これって、やっぱり……」
「多分そうだろうな……ボスの部屋だ」
アスナはギュッとキリトのコートの袖を掴んだ。
「どうする……?覗くだけ覗いてみる?」
強気なその台詞とは裏腹に、声は不安を色濃く滲ませている。先ほどまで、エレスと対面してた時のようだった。正直、キリトもこういうシチュエーションは怖いと見える。
「……ボスモンスターはその守護する部屋からは絶対に出ない。ドアを開けるだけなら多分……だ、大丈夫……じゃないかな……」
自信のないその
語尾
(
ごび
)
には説得力がまるでない上、アスナをトホホという表情で応じさせる。
「一応転移アイテム用意しといてくれ」
「うん」
頷くと、スカートのポケットから青いクリスタルを取り出した。キリトもそれにならう。
「いいか……開けるぞ……」
右腕をアスナに引っ張られたまま、キリトは結晶を握り込んだ左手を鉄扉に掛けた。現実世界なら今頃手の平が汗でびっしょりだろう。
ゆっくりと力を込めると、キリトの身長の倍はある巨大な扉は思いがけず
滑
(
なめ
)
らかに動き始めた。一度動き出した後は、こちらが慌てるほどのスピードで左右の扉が連動して開いていく。キリトとアスナが息を詰めて見守る中、完全に開ききった大扉はズシンという衝撃と共に止まり、内部に隠していたものをさらけ出した。
……と言っても内部は完全な暗闇だった。2人の立つ回廊を満たす光も、部屋の中までは届かないらしい。冷気を含んだ濃密な闇は、いくら眼を凝らしても見透かすことはできない。
「………」
キリトが口を開こうとした瞬間、突然入り口からわずかに離れた床の両側に、ボッと音を立てて2つの青白い炎が燃え上がった。思
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